DeNA・今永昇太(C)KYODO NEWS IMAGES

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◆ 今度は“本当の誤算”…?

 2年連続のクライマックスシリーズ進出に、昨季は19年ぶりとなる日本シリーズ出場。アレックス・ラミレス監督の就任以降、悲願の優勝へ向けて着実に歩みを進めてきたチームにとって、就任3年目を迎える2018年は“勝負の年”として大きな注目を集めた。

 ところが、その船出は前途多難なものとなる。昨季2ケタ勝利を挙げた先発陣の主軸・今永昇太、浜口遥大、ジョー・ウィーランドの3名が相次いで戦線離脱。シーズン開幕に間に合わず、計31勝分という大きな穴がぽっかりと空いていた。

 そんなチームを救ったのが、若き力だった。プロ2年目・19歳の京山将弥がチームトップの4勝をマークすると、ドラフト1位左腕の東克樹も2勝(2敗)を挙げて防御率2.41と奮投。4年目の飯塚悟史も勝ち星こそ挙げられなかったが、4試合に登板して防御率は2.91と試合をつくった。

 新たな力で苦しい台所事情をつなぎ、あとは2ケタトリオの帰りを待つのみ…。5月からの本領発揮に期待がかかっていたが、そんな目算は早々に狂う。

 昨季エース級のはたらきを見せた今永は、待望の復帰戦となった4月24日の広島戦で5回7失点の大乱調。自責は3だったが、被安打8に四球が3つと本来の姿とはかけはなれた投球で試合を壊してしまった。

 さらに、一軍での実戦を経ての上積みが期待された復帰2戦目も、阪神を相手に4回までに10安打を浴びて6失点でKO。2戦連続の背信投球で、二軍降格を言い渡された。

◆ 総崩れ阻止へ…

 誤算は今永だけではない。今永より早く復帰したウィーランドも、復帰初戦となった4月22日のヤクルト戦で6回2失点の力投も敗戦投手となると、つづく4月29日の中日戦でも6回1失点の好投を見せながら白星はつかず。

 すると、復帰3戦目の巨人戦で突然5回7失点の大乱調。味方のエラー絡みで悪い流れにハマった部分はあったとはいえ、死球2つとらしくない姿を見せた右腕。今永と同様に現在は二軍で再調整となっているが、嫌な流れを断ち切るためにも、早いうちにひとつ勝ち星を掴みたいところだ。

 そして、最後の砦が浜口。当初は5月2日の阪神戦で復帰予定も、その試合が雨天中止に。スライドもせず、8日の広島戦へ向けて調整を続けていたが、なんとまたも登板予定の試合が雨で中止に。未だ復帰マウンドを踏むことができていない。

 浜口も悪い流れの中にいるのだろうか…?総崩れを阻止するためにも、浜口の復帰戦での投球に期待がかかる。