今年はVR元年 スゴい新HMDに注目!  VRのキホンと注目されるワケ

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今年は、VR元年とも言われている。
先に米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「CES 2016」や、現在東京ビッグサイトにて開催中のウェアラブルエキスポでも、VR(バーチャル・リアリティ)が中心となっている。

特にいま注目されているのが、「HMD」(ヘッド・マウント・ディスプレイ)や「スマートグラス」と呼ばれるVR(バーチャル・リアリティ)製品だ。

HMDは、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)の世界を体験するのに不可欠なメガネ型のガジェットだ。
グラスを通して眼前に映画やゲームの世界を表示したり、現実世界の景色にグラスを通して、周辺情報や道案内などの仮想イメージを重ね合わせて表示したりすることができる。

VR機器には、視界を完全に覆う“没入型”と呼ばれるタイプ。
AR機器では、周辺の風景に情報を重ねる“透過型”と呼ばれるタイプが多い。

実は、VR製品は、これまでにも各社から登場している。
これまでは研究や開発を目的とした業務向け、マニア向けといった製品が多かった。

しかし昨年、マイクロソフトが現実世界に3Dホログラムを重ねて表示し、Windowsやアプリ操作ができる「HoloLens」の技術を発表したこともあり、一般ユーザー向けに流れが大きくかわってきている。

●東芝が「Wearvue TG-1」を発表
東芝は、ウェアラブルエキスポに先駆けて、スマートグラス「Wearvue TG-1」を発表.
透過型のレンズと独自のハーフミラーレンズを採用することで、メガネのレンズ上に情報を表示できる。
映像の投影ユニットをレンズの右後方に置くことで視界を遮らずに、作業しながら関連情報を見ることができる。
業務用途が想定されているが、Amazonでの取り扱いも始まっている。


視界を遮らずに情報表示する「Wearvue TG-1」。


●スマホメーカーHTCのVR HMD「HTC Vive」
台湾HTCは、VR HMD「HTC Vive」の第2世代開発キットを発表している。
製品版の展開は4月予定とのこと。
前面にフロントカメラを搭載するため、現実世界と仮想現実世界を切り替えたり、重ねたりすることも可能。
スリム化して、よりフィットする設計となっている。両手に持つモーションコントローラーで操作ができる。


フロントカメラを搭載する「HTC Vive」。


●GALAXYスマホと連携する「Gear VR」
サムスンは昨年末、コンシューマー向けに新「Gear VR」を発表している。
スマートフォンGalaxy S6、S6 edgeと連携して使用する。
実売価格が1万5千円前後で購入できる低価格ながら、9軸センサーを備えており、ユーザーの首の動きに追随した映像の切り替えを可能にしている。


Galaxy S6、S6 edgeをセットして使う「Gear VR」。


これまで本格的なHMDは、主に研究開発が目的だったが、今年は各社から実際に消費者やユーザーが利用、体験できる製品の販売が開始される。

VR元年と言われるのも、そうした変化が理由だ。
新しい情報の表示や体験ガジェットとして、一般のユーザーが気軽に試すことができるのだ。