都立国立が1点差を守りきり都立対決を制する!

 強い日差しに加えて、午後になってもおさまらない強風の中、府中市民球場で行われた第2試合は都立国立vs都立羽村。都立高校同士の対戦となった。

 先制したのは、都立羽村。初回に、四球や相手のミスから無安打で1点。しかし初回の都立羽村の先制の1点以降、都立国立先発の熊谷 勇太と都立羽村先発の青木 寛太の好投により、スコアボードに「0」を刻んでいく。

 次に試合が動いたのは、6回の都立羽村の攻撃。5回から都立国立は投手を熊谷から勝村 亮太に交替し、立ち上がりを攻めたいところ。またもや、相手の守備のミスにより無死から走者がでるものの後続が続かず二死となる。しかしここで、5番・福田 和春の左前安打でチャンスを広げると、6番・豊田 周希が右翼手横を抜ける適時3塁打で2点を加え3対0とする。これで、完全に都立羽村に流れが傾いたかに思えた。

 しかし、ここから都立国立の反撃が始まる。6回裏に、こちらも好投していた都立羽村先発の青木から替わった重黒木 敦を攻め立てる。先頭2人をゴロに打ち取ったところで、都立羽村に守備のミスが出る。その直後に6番・代打の美河 祐介が四球でチャンスを広げたところで、7番・鈴木 雄大が右翼線に打球を運びこれが2点適時打となり、1点差まで迫る。さらに8番・熊谷の打球は守備のミスを誘い、とうとう同点とする。

 7回にも、先頭の1番・藤原 悠暉が放った打球が二塁手と中堅手と右翼手の間に落ちる安打となり、無死からの走者が出ると、3番・石澤 柊人の一塁手強襲の安打で1点が入り、7回にして初めて都立国立がリードする。

 この1点のリードを都立国立が守り切り、接戦をモノにした。

 試合を振り返ると、強風の影響からか1試合での失策数が両チームを合わせて8つと目立った。安打数、得点、失策数と、それほど差が無い中での勝敗を分けたものは決定力だと感じる。都立羽村は、毎回走者が出る中で、得点に結びつけられたのが、1回と6回のみ。再三好機を作っていただけに悔しい敗戦となってしまった。

 勝利した都立国立は、7月16日に八王子市民球場で第5シードの八王子との対戦が決まった。昨夏8強の八王子相手に、今日のような粘り強い戦いをしてくれることを期待したい。

(文=佐藤 友美)

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