マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

今季2度目の先発で1安打1四球2得点と結果を残したイチロー

 14日(日本時間15日)のブレーブス戦で今季2度目の先発出場を果たし、4打数1安打1四球2得点と結果を残したマーリンズイチロー外野手が、15日(同16日)も先発する可能性が浮上している。この日、欠場したクリスティアン・イェリッチ外野手は背中の張りを訴えており、代わりに「2番・レフト」で先発したイチローが2試合連続でスタメンに名を連ねる可能性が高いという。MLB公式サイトが「イェリッチが背中に違和感。水曜日も欠場する可能性」との見出しで報じている。

 イチローはこの日、初回の無死二塁の場面で相手先発ケーヒルから四球を選ぶと、三塁まで進んでプラドの犠飛で生還。マーリンズはいきなり3点を奪った。

 その後、3回は先頭でレフトライナー、4回1死二塁の好機ではショートゴロ、6回2死ではショートフライに倒れた。

 しかし、6−2の8回は1回一塁で4番手のマキャラハンからサードへの内野安打。続くスタントンが三塁線を破るタイムリーを放ち、イチローは一気に生還した。

 マーリンズはそのまま8−2で勝利。連敗を3で止め、ようやく今季2勝目を挙げた。マイク・レドモンド監督は試合後、「序盤に効果的に得点することができて勢いがついた。リラックスしてプレーするのがキーだった。点が入ったことで選手たちの肩の荷が下りた。投打ともによかった」と話した。

イェリッチは16日も欠場か、代役イチローについて「このチームで彼の存在は大きい」と指揮官

 指揮官は、この日の試合前に「イェリ(イェリッチの愛称)は少し背中に張りがある。1日か、もうしばらく長引くものだと考えている」と語っている。イェリッチは前日のブレーブス戦の2回にキャメロン・メイビンの強烈なライナーをスーパーキャッチしたが、この際に背中を痛めた可能性もあるという。

「重要なことは彼が回復すること。1日か、2日か、故障者リストに入るのか、いずれにしても回復が重要。現時点では1日ごとに状況を見守ることになる。明日診察して、様子を見る。1日中治療を受けて、回復を目指していることを知っている」

 レドモンド監督はこのように話し、完治を優先させる方針を打ち出した。

 昨年、ゴールドグラブ賞を獲得した23歳の若き実力者の離脱は、肩の炎症のヘンダーソン・アルバレス投手らすでに計3選手が故障者リスト入りしているマーリンズにとって痛恨の事態となるが、レドモンド監督には頼れる新戦力がいる。

イチローがいてくれるのはとても贅沢なこと。スプリングキャンプから話していたが、我々には何が起こるかわからない。見ての通り、彼がプレーする状況が出てきた。このチームで彼の存在は大きい。勢いをつけてくれる存在になるかもしれない」

 レドモンド監督はこう絶賛したという。試合後はイェリッチについての話はなく、イチローが2試合連続で先発する可能性が高まっている。有望株が不在でも、先発起用のレジェンドが開幕ダッシュに失敗したマーリンズを浮上させてくれると、指揮官は信じている。