インドの軍事専門家が7日、「中国が日本を軍備競争に巻き込もうとしており、中国はやがて国際社会から孤立する」と主張する文章を発表した。中国メディア・鳳凰網が10日付で報じた。

 筆者はインドのシンクタンク「南アジア分析グループ」の軍事問題専門家という。「現在中国は、冷戦期の米国が旧ソ連に対してとった方法をまねて、日本を軍備競争に強制的に巻き込もうと企てている」と指摘した。

 中国が日本を軍備競争に巻き込む目的は「戦略上日本の実力を削(そ)ぎ落とすためだ」と主張。中国の対日本戦略の最終目標は日米安保条約の信頼性低下、東アジアにおける戦略上の競争者としての地位はく奪、日本への経済的ダメージだと論じた。

 文章は一方で、日本経済は成長率では中国に及ばないものの、中国経済のようにぜい弱ではなく、日本は東アジアの安全を担う一翼として米国や欧州連合(EU)の支援を受けているが、中国の盟友は北朝鮮やパキスタンのみであると指摘。

 文章は、中国が仕掛ける軍備競争に対して日本は「その民族性や伝統からして逃げることはしない」との見方を示した上で、最終的には中国が戦略的、政治的に国際社会から孤立する結果を招くだろうと結論付けた。(編集担当:柳川俊之)