13日、チャンピオンズリーグ(CL)優勝の夢が消えたインテル。残されたのは、やや悲しいリーグ戦での11試合だ。そこでも、3位の座を逆転で手にするのは、難しい夢となっている。マルセイユとの試合後、クラウディオ・ラニエリ監督は「欧州カップ戦出場権獲得のために全力を尽くす」と軌道修正している。

まったく異なる展望に慣れているチームとサポーターにとっては、喜ばしくない展望だ。昨季はクラブ・ワールドカップ優勝やリーグ戦での挽回、コッパ・イタリア、2位という最終順位によって和らげられた。だが、今年は「ゼロ・ティトゥリ」だ。今年も新たに2人の監督が選ばれたが、昨季の2人よりも確信はなく、苦難があった。おそらくはCL出場権を獲得できず、8年ぶりに無冠となれば、つまりは一つのサイクルの終焉ということだ。

リーグ戦の残り11試合は、ヨーロッパリーグへの道を求め、来季に向けて土台を築き始めるための11試合となる。CL敗退によって、おそらくマッシモ・モラッティ会長は、新監督探しに動くためらいから解放されるだろう。動く可能性があるのは、アンドレ・ビラス=ボアスやローラン・ブラン、そしてディディエ・デシャン。ただ、フランス人監督2人は、現時点で別のチームを率いている。

残りの11試合は、一部の選手にとってもテストとなる。インテルでは革命とまでいかずとも、革新が叫ばれている。ヴェスレイ・スナイデルやマイコンといったビッグネームも、興味深いオファーが届けば売却されるかもしれない。ベテラン選手たちは、そのバッテリーが最少になったという印象を拭わなければならない。

ジョエル・オビ、アンドレア・ポーリ、アンドレア・ラノッキア、マルコ・ファラオーニといった若手たちは、再建に向けての出発点となれることを示さなければいけない。ディエゴ・ミリートの立場が議論されることはないだろうが、ディエゴ・フォルランはもっと何かを見せなければならないだろう。ジャンパオロ・パッツィーニも同じだ。

モラッティ会長はすでに来季を考えており、「直近ではない未来を考えつつ、本質的に若いチームをつくりながら出発するのが賢明だろう。問題は、3試合うまくいかないと、後悔し始めてしまうということだ」と話している。ローマのようにプロジェクトをスタートさせることはできるだろうか? 同会長はこう答えた。

「現実的な野望と、持ちたいと望む習慣次第だ。あらゆる補強がヒットすることを願いながら、すぐに重要な結果を求めることなしに、チームを再構築していくことが賢明だろう。運動量のある新戦力の能力だけではなく、経験も必要なんだ。多くの選手たちが残るだろうし、何人かを獲得するだろう。指揮官とつくるプロジェクト次第だよ」

来季のCL出場権を逃したら、それはチームを刷新するためのさらなるチャンスとなり得るだろうか? モラッティ会長は「そうだね。だが、何を望むべきか分からないよ。ほぼ不可能ではあるが、我々はやれることを願っている。そうなれば、チームが気迫を見せたということになるだろう」とコメントしている。