事故を乗り越え、ヴァージン・ギャラクティックが飛行テストを再開へ。2017年には宇宙機単独飛行も実施

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ヴァージン・ギャラクティックが新しい宇宙旅客機VSS Unityの試験飛行を開始する見込みです。Bloombergが伝えたとことによると、試験飛行は8月から始まる見込みで、2017年には100%出力でのテストも実施するとのこと。2014年10月に発生したSpaceShipTwo1号機(VSS Enterprise)の空中分解、墜落事故は大きなショックをもって世界に伝えられました。

原因は「機体が加速中にも関わらず副操縦士が誤って減速操作を実行したため」とされ、ヴァージン・ギャラクティックはすでに始まっていた新たな機体の開発に加え、再発防止のための安全対策を講じなければなりませんでした。そして今年2月、ようやくSpaseShipTwoの2号機が完成。その公開時にはスティーブン・ホーキング博士によって「VSS Unity」と名付けられたことも併せて発表しました。

SpaceSipTwoは、高度14kmまで親機WhiteKnightTwoで運ばれます。そこから単独飛行に移行して地上110kmの宇宙空間まで上昇し、数分間の無重力状態を経て降りてくる飛行手順を採用。8月から開始するという試験飛行では、まずは親機となる別の航空機に固定された状態のままで実施する見込みです。また、試験を順調に消化していけば2017年後半には単独飛行試験に入る予定としています。

ヴァージン・ギャラクティックはすでに25万ドルの宇宙旅行チケットを700枚も販売済みです。そして、乗客名簿の上位にはレディ・ガガやジャスティン・ビーバー、レオナルド・ディカプリオの名前もあるとのこと。ただ、2014年の事故によって計画は遅れ、現在もまだ最初の旅客フライト時期は決まっていません。

ちなみに、ヴァージンギャラクティック同様に、民間宇宙旅行の実施を目指すBlue Originは、ロケットの打ち上げ〜垂直着陸試験や宇宙船部分の着陸試験を順調にこなしています。