その日、神宮球場はまだ試合開始前だというのに、まるでロースコアの接戦で試合を制した勝利投手を出迎えるかのような賑わいをみせていた。2015年6月28日。球場の選手・関係者入り口の周りに集まった多くのファンに出迎えられながら現れたのは、東京ヤクルトスワローズの館山 昌平。館山にとって、この日は814日ぶりとなるプロ一軍での登板の日。誰もが、この日をずっと待っていた。館山が、2年ぶりのマウンドに戻る日をずっと