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ビデオSALON限定 BGM TRIAL PACK
(ダウンロードURL)http://sonicwire.com/VSBGM2014

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※こちらのBGMサンプルは商用には利用できません。非商用・個人用途でお試しください。商用で利用いただく場合はSONICWIREにてBGMをお買い求めください。

BGM添削を担当したのは


作曲家・選曲家
富永 豊
(株式会社シースケープクリエイション)
映画監督を目指し映画関係の学校で学ぶ。卒業後、映像向けの音楽制作会社に入り、選曲、作曲を始める。約30年以上にわたり、テレビ番組、教育映像、企業ビデオ、イベントビデオなど、様々な映像用の音楽制作を幅広く手がける。


今回添削した作品


「大河内合戦444年記念祭」河合典之さん(三重県)

尾張の戦国大名・織田信長と伊勢の国司である北畠具教、具房親子との間で行われた大河内合戦。444年を記念して開催された式典の模様を記録した作品。参加者は工作教室で手作りした甲冑姿で参加。

プロの選曲家による選曲後の作品


 今回の作品は、もともと「オープニングから作業工程」、「外景から登山まで」、「エンディング」と3曲で構成されていました。メインイベントの現場音以外は音楽が入っており、一応の形にはなっていましたが、最初の曲が長く間延びした印象を受けました。また後半の音楽も和風で厳かではあるものの、テロップ等で表現しているイメージとは違う曲が付いていると感じました。そのあたりを踏まえて、新たに構成し、曲を付け直してみました。

 まず、オリジナルでは1曲で通してあった前半を3曲に割りました。最初のホワイトアウトまでをM1、ナレーションで歴史を解説している部分をM2、その後完成までをM3としました。

 ポイントはM2でした。映像では夏休みの工作教室で甲冑を作る人々を写していますが、ナレーションでは歴史を語っています。どちらのイメージに音楽を寄せるべきか悩みどころですが、ここはナレーションに合わせました。理想は大河ドラマ的な音楽だったのですが、残念ながら手持ちの楽曲のなかに見あたらず、ゆるめの明るいオーケストラ曲に和太鼓の曲を足して雰囲気を作りました。出だしの甲冑の絵にはイントロのトロンボーンと和太鼓のリズムを混ぜ、次のカット頭にメロディー頭がくるように編集しました。

 また所々にリズムに合わせて和太鼓を加え、少しでも戦国イメージに近づける様に試みました。お尻はフレーズの足りない部分をリバーブ(エコー)をかけて馴染ませました。自分が頭に思い浮かべた音楽がどうしても見つからない時は、今回のように手持ちの曲に音を足したりテンポを変えたりして、少しでも目指す方向にに近づけてみるのも、選曲の1つの方法です。それではブロックごとに解説していきましょう。

選曲のポイント


第1ブロック:オープニング

音楽の盛り上がりをメインタイトル表示に合わせる
 
最初の音楽の盛り上がりとメインタイトルの表示のタイミングを合わせました。テロップに音楽を合わせる事で強調と一体感を表現できます。サブタイトル、甲冑教室の案内まで引っ張って、映像のホワイトアウトで終わります。ちゃんと尺を合わせるとメリハリがつき、より伝わります。

使用楽曲

「BALLAD VOL 1 - WEDDING」より
ezoshika_0021
IN=00:00:00〜OUT=00:22:04
◀◀曲の詳細はこちら

第2ブロック:歴史背景、手作り甲冑教室開始

2つの音楽を組み合わせて作った
 
ここは映像ではなくナレーションの背景音楽として、雰囲気を作りナレーションのフォローをする役割。かといって激しい戦国のイメージを表現し過ぎると、映像とのギャップが大きくなるので、そのあたりも考慮しました。前文でも書きましたが、2つの曲を組み合わせて作りました。

使用楽曲

BGM集「Lonely Dream」より
Mountaineering
◀◀曲の詳細はこちら
IN=00:22:04~OUT=02:06:17

使用楽曲

BGM集「Spatial factory」より
Beat of Tradition
◀◀曲の詳細はこちら
IN=00:22:04~OUT=02:06:17

第3ブロック:制作風景〜完成まで

間延びしてしまった映像を音楽で助ける
 
M2はナレーションに寄せたので、今度は映像に寄せます。テンポ良く、明るく楽しい甲冑作りを表現。映像的に前のブロックと似ていますが、音楽でしっかりテーマを分けることで間延びを防ぎ、わかりやすくなります。その意味でもM2とM3はメリハリのつく曲を選ぶと良いでしょう。

BGM集「Everyday life」より
Favorable wind
IN=02:06:17~OUT=03:15:01
◀◀曲の詳細はこちら

第4ブロック:大河内城跡〜到着まで

テロップの印象と曲調を揃えた
 
オリジナルでは和風の穏やかな曲が付いていて、厳かでイメージは伝わりましたが「My手作りの甲冑を着ての進軍で足もはずむ」というテロップの印象ではないと思い、多少力強い曲にしてみました。そうする事で次のシーン、式典の厳かさをはっきりさせる意図もあります。

使用楽曲

BGM集
「JAPANESE VOL 1 -
SENGOKU」より

ezoshika_0043
IN=03:15:01~OUT=04:21:07
◀◀曲の詳細はこちら

第5ブロック:式典

メインイベントはありのままに伝える
 
ここでは、オリジナルの作品に付いていた式典音楽と現場音をそのまま使いました。この作品では、式典がメインイベントになりますから、ありのままを聞かせたほうがリアルに伝わります。これまでのシーンと区別をつけることで、作品も締まりますね。

使用楽曲


現場音
IN=04:21:07~OUT=05:27:15
◀◀音楽なし

第6ブロック:子供たち

ブレイクも兼ねて子供らしい曲で
 
自作の甲冑を着て決める子供たち。ブレイクも兼ねて、明るい子供らしい曲で気分転換。現場音を外すと、ちょっと浮きすぎる気もするので残します。余談ですがこのシーン、ティルトアップで入りますが、プロの音効さんのほとんどが音楽を付けたくなる入り方だと思います(笑)

BGM集「Cartoon Paradise Vol 1」より
Going out


IN=05:27:15~OUT=05:50:10 F.O
◀◀曲の詳細はこちら

第7ブロック:式典終わり

子供のイメージから気分を戻し、式典の印象を残す
 
式典の終わりは一旦現場音に戻し厳かな気分に戻します。前のシーンの子供たちの音楽からエンディングにしてしまうと式典が残らない感じがします。なので子供のシーンは独立させて、式典の現場音でサンドイッチしてしまう事で式典の存在感を 強くします。

使用楽曲

現場音
IN=05:50:10~
OUT=06:14:21

◀◀音楽なし

第8ブロック:エンディング

シンバルと和太鼓の音を追加してすっきり終わらせた
 
歩きのシーンということで4ブロックと同じ曲。曲の展開がエンディングに向いているため選びました。式典中からフェードインしてお尻合わせに。最後は途中の終わりっぽいフレーズをエコーで飛ばし、シンバルと和太鼓の音を追加。フェードアウトにするよりも、すっきり終われますね。

BGM集
「JAPANESE VOL 1 - SENGOKU」より

ezoshika_0043
IN=06:08:15 F.I~OUT=06:49:15
◀◀曲の詳細はこちら

選曲のタイムラインに注目

※画像をクリックすると拡大画面が表示されます。

 今回の選曲、音編集の作業も前回同様、MOTUのDigital Performerというソフトを使用。M2では2つの曲と和太鼓の音を組み合わせて曲の編集をしているのがわかる。エンディングの曲のおしりの部分の加工にも注目。

添削用BGMはサウンド素材のダウンロードサイトSONICWIREの楽曲を使用




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