海上保安庁「航海日当」不正受給問題で全船長の約3分の1が不正 「40年ほど前から」不正との証言もあり一部地域で習慣化 調査結果公表
海上保安庁の職員が航海日当を不正に受給していた問題で、海上保安庁はきょう(31日)、3年間に船長を務めた職員のおよそ3分の1にあたる341人が不正を行っていたことを明らかにしました。調査では、40年ほど前から不正が行われていたという証言もありました。
この問題はおととし、佐世保海上保安部の職員らが、虚偽の航海日誌を作成して航海距離や時間に応じて支払われる「航海日当」を不正に多く受け取っていたことが明らかになったものです。
船員全員の分を含めた日当の請求は船長が行いますが、問題発覚後の調査で不正が全国で確認されたことから、海上保安庁は記録が残る2021年までさかのぼって調査を行い、きょう、その結果を明らかにしました。
それによりますと、問題が発覚したおととし6月までの3年間に船長を務めた917人のうち、不正を行ったのは341人で、およそ3分の1に及びます。こうした不正などによる船長や船員の受給額は、多い場合で1人あたり29万円ほどで、合計でおよそ3200万円にのぼるということです。
海上保安庁によりますと、ミスによる請求も含めて過大な日当を受け取った船長や船員らはおよそ3000人にのぼり、退職者を含めて全員に返金を求めていて、9月には完了するとしています。
調査では「40年ほど前」から不正を行っていたとの証言があり、一部の地域で習慣化したり、船員間の上下関係のなかで秘密にされてきたりしたケースもあったということです。
この問題を受け、不正受給が1万円以上に及ぶなど特に不正の悪質性の高い船長ら59人が、減給や戒告の懲戒処分となっていて、海上保安庁は船長を対象にした研修や不正に対し声をあげやすい環境をつくり再発防止に取り組むとしています。
