失業していた「3年間」、生活費を優先して国民年金が未納に…。現在50歳ですが、このままだと老後の年金額はどれくらい減ってしまうのでしょうか? 今から受給額を増やすことはできますか?

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会社を退職して失業すると、収入が途絶え、生活費を優先せざるを得ないケースは珍しくありません。その結果、国民年金保険料を納められず、未納期間ができてしまう人もいるでしょう。   では、失業中の3年間が未納だった場合、将来受け取る年金はどれくらい減るのでしょうか。また、現在50歳でも受給額を増やす方法はあるのでしょうか。   本記事では、3年間の未納が年金額へ与える影響や、今からできる対策について、分かりやすく解説します。

3年間の国民年金未納で老齢基礎年金はいくら減る?

会社員として働いている間は厚生年金保険に加入しており、同時に国民年金の加入期間としても扱われます。しかし、退職して失業すると、自分で国民年金保険料を納める必要があります。
仮に失業中の3年間(36ヶ月)を未納のままにした場合、その期間は老齢基礎年金の年金額に反映されません。
老齢基礎年金は、20歳から60歳までの40年間(480ヶ月)の保険料納付状況に応じて支給額が決まります。満額を受け取るには原則として480ヶ月すべてが保険料納付済期間あることが必要です。
3年間未納になると、「36ヶ月÷480ヶ月=約7.5%」となるため、老齢基礎年金は満額より約7.5%少なくなります。
例えば、満額が令和8年度の年間84万7300円であれば、6万円程度少なくなる計算です。月額では約5000円の差になります。
一方で、会社員として加入していた厚生年金部分は、勤務中の加入期間や給与に応じて計算されるため、失業中の国民年金未納が過去の厚生年金加入記録を減らすわけではありません。
ただし、退職中は厚生年金にも加入していないため、その期間は老齢厚生年金も増えません。その結果、老後に受け取る年金全体では一定の影響を受けることになります。
なお、老齢基礎年金は保険料納付済期間や免除期間などを合わせて受給資格期間が10年以上あれば受給できます。3年間未納だからといって、直ちに年金が受け取れなくなるわけではありません。

50歳からでも年金額を増やす方法はある?

現在50歳でも、状況によっては将来の年金額を増やせる可能性があります。
まず確認したいのが、失業中の3年間が「未納」だったのか、それとも「免除」や「納付猶予」の承認を受けていたのかです。
もし免除や納付猶予の手続きをしていたのであれば、承認を受けた期間は原則として10年以内であれば追納できます。追納すると、その期間が年金額へ反映されるため、将来受け取る老齢基礎年金を満額に近づけることが可能です。
ただし、日本年金機構によれば、承認を受けた期間の翌年度から起算して3年度目以降は、経過期間に応じた加算額が上乗せされます。
一方、単なる未納だった場合は事情が異なります。同じく日本年金機構によると、国民年金保険料は納付期限から2年を過ぎると時効となり、原則として後から納めることはできません。失業していた3年間がかなり前であれば、その期間を今から納付することは難しいでしょう。
それでも、年金額を増やす方法がなくなるわけではありません。
例えば、60歳以降も老齢基礎年金が満額に達していない人は、一定の条件を満たせば65歳になるまで国民年金に任意加入できます。任意加入した期間は年金額の増額につながるため、未納期間がある人にとって有効な制度です。
なお、厚生年金に加入している会社員は任意加入の対象外ですが、60歳以降に退職した場合などには利用できる可能性があります。
また、65歳から受け取る予定の老齢年金を66歳以降に繰り下げる「繰下げ受給」を選択すると、受給開始を遅らせた月数に応じて年金額が増額されます。長生きに備えて毎月の受給額を増やしたい人には、有力な選択肢のひとつでしょう。

将来の年金は早めの確認と対策が大切

失業中の3年間に国民年金保険料を未納にすると、老齢基礎年金は満額より約7.5%少なくなる可能性があります。年間では数万円の差でも、20年以上年金を受け取ることを考えると、老後の生活に与える影響は決して小さくありません。
ただし、失業時に免除や納付猶予の手続きをしていた場合は追納できる可能性があります。また、60歳以降の任意加入や65歳以降の繰下げ受給など、将来の年金額を増やせる制度も用意されています。
まずは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で自分の納付記録を確認し、未納なのか免除なのかを把握することが大切です。そのうえで、自分に利用できる制度があるか年金事務所へ相談すれば、老後の受給額を少しでも増やせる可能性があります。早めに状況を確認し、できる対策から取り組んでいきましょう。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
日本年金機構 年金Q&A (国民年金の保険料(制度説明)) Q 保険料を納めなかった期間がありますが、今から納めることができますか。
日本年金機構 任意加入制度
日本年金機構 年金の繰下げ受給
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー