アンソロピックなどAI開発大手幹部ら、AI開発の減速を要請 米政府に公開書簡

(CNN)人工知能(AI)・テクノロジー大手の幹部らが米政府に対し、公開書簡でAI開発の速度を落とすよう求めた。安全とセキュリティーの対策を追いつかせる狙い。
書簡は、米政府が「自動化されたAI開発の最先端領域の速度をあえて抑える」ための手法を開発する国際的な取り組みを支援すべきだとしている。
書簡には最先端AI企業の従業員1000人超が署名。この中には、チャットGPTの開発元であるオープンAIのチーフサイエンティスト、同社創業者の1人、アンソロピックの共同創業者数人、メタやグーグルなどの副社長らが含まれる。
書簡が公表された背景には、急速に発展するAIシステムによる大きな進歩と拡大しつつある脅威がある。オープンAIは先週、試験中のモデル二つが実験環境から抜けだし、同社のシステムを回避して公開インターネットに接続し、別の企業の内部システムに侵入したことを明らかにした。
署名者らは「能力の進化が急速に加速し、その結果生まれるシステムを理解したり制御したりする人間の能力を上回るリスクが現実味を帯びている」と指摘。「AIの潜在能力を具現化するには、産業界、政府、社会全体が生じつつあるリスクへの対応やセキュリティー対策の開発、監督の強化に必要な時間を確保するための選択肢を用意したほうがいい」と述べた。
オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は28日、ポッドキャストのインタビューで、「社会がこうした新たな能力水準にしっかり対応できるだけの十分な時間を確保するため、AI開発の速度を抑える必要があるかもしれない」と述べた。
アンソロピックは声明で、社会が準備できるようAI開発の速度を落とす必要性について「幅広い賛同が得られていることをうれしく思う」と述べた。
メタはコメントを控えた。グーグルはコメントの要請にすぐには応じなかった。
