「睾丸が少し痛む」ときは”何科を受診”すべきかご存じですか?医師が解説!
睾丸が少し痛むとき、何科を受診すればよいのでしょうか。メディカルドック監修医が睾丸が少し痛むときに受診すべき診療科と行われる検査について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「睾丸が少し痛む」症状で考えられる病気は?放置した場合のリスクも解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
村上 知彦(薬院ひ尿器科医院)
長崎大学医学部医学科 卒業 / 九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て現在は医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務 / 専門は泌尿器科
睾丸が少し痛むときは何科を受診すべきか

「睾丸が少し痛むな」と感じた場合には、泌尿器科を受診しましょう。泌尿器科は、男性の生殖器や泌尿器に関する病気に特化した診察を行っています。睾丸に関連する痛みや異常にも迅速に対応してくれるため、安心感があります。
痛みよりもしこりや腫れが気になる場合は、泌尿器科または腫瘍内科の受診がおすすめです。睾丸捻転のように緊急を要する症状がみられる場合があるため、あらかじめ通院しやすい医療機関をみつけておきましょう。
泌尿器科では、性病に関連した検査も受けられるため、定期的な検診が推奨されています。また、定期的な検診であれば保健所でも受診が可能です。保健所では一般的な視診・血液検査・尿検査・PCR検査が受けられます。
地域によっては保健所で無料匿名検査を行っている場合もあるため、興味のある方はぜひご自身の地域の保健所にあらかじめ確認を取ることをおすすめします。適切な治療を受けて、症状の悪化を防いでいきましょう。
睾丸が少し痛むときに行われる検査

睾丸が少し痛む場合には、痛みの原因を特定するためにいくつかの検査が行われます。考えられる検査は以下のとおりです。
視診・触診
超音波検査
血液検査
尿検査
CT検査
それぞれの検査内容について詳しくみていきましょう。
視診・触診
まずは視診・触診が行われます。視診は、痛みや腫れの場所を確認することが目的です。
触診では、睾丸の硬さ・大きさ・腫れの位置を確認し、睾丸捻転や睾丸腫瘍の兆候がないかをチェックします。
視診・触診によってこの後に解説する検査を駆使して、病気の特定と治療方法を検討していきます。
超音波検査
超音波検査は、睾丸の状態をより詳細に調べるためのものです。睾丸の血流の確認・腫瘍の有無・睾丸上体炎や陰嚢水腫を発症していないかを可視化できます。
痛みや副作用がほとんどない状態で、内部を検査できます。
血液検査
血液検査は、感染症や炎症反応がないかを調べるためのものです。視診・触診で睾丸炎・睾丸上体炎・性病などが疑われる場合に、細菌やウイルスに対する抗体が体内にあるかを調べることがあります。
ほかにも睾丸腫瘍をはじめとしたがんマーカーとして、さまざまながんによって作られるタンパク質を数値化して、診断補助や治療の効果判定として使用されます。
がんマーカーはあくまでもがんの種類や臓器ごとに特徴のある物質を数値化する補助の役割を持つ検査であり、がんマーカーだけで病気を特定するものではないことに留意しましょう。
尿検査
尿検査は、性病が疑われる場合に適用されるものです。尿から細菌やウイルスに感染している兆候がないかを調べます。この尿検査によって、クラミジアや淋菌を特定できる検査方法です。
クラミジアや淋菌は初期症状がほとんどなく、無自覚なままパートナーにも感染させてしまう恐れがあります。
子どもを望んでいるパートナーが性感染症に罹患した場合には、母親から赤ちゃんへ感染する母子感染により、先天性の身体障害を引き起こす可能性は否定できません。
このようなリスクを軽減させるために有効となるのが尿検査です。痛みや副作用もなく検査できます。
CT検査
CT検査は、X線を用いて睾丸周囲の構造を詳細に撮影して、状態を調べるために使用するものです。
さまざまな方向から撮影して、身体のなかにある骨・脂肪・水分・空気などの成分によるX線の吸収率の違いによって身体の断面を画像化します。
断面の連続画像を作成することで、身体のなかの状態を立体的に把握できるため、特に腫瘍をはじめとした大きな病変が疑われる場合に適用される検査方法になります。
がんの転移の有無を調べることが目的とした検査方法です。
まとめ
睾丸に少しでも痛みを感じた場合は、何らかの病気が隠れている可能性が大いにあります。我慢したり痛みを放置したりせず、自覚症状が現れたら速やかに医療機関を受診しましょう。早期発見と早期治療につなげるために、通いやすい泌尿器科や腫瘍内科をあらかじめみつけておくことも大切です。
参考文献
陰嚢内が痛い|一般社団法人 日本泌尿器科学会
精巣がんの原因・症状について|国立研究開発法人 国立がん研究センター
性感染症|厚生労働省

