オリーセを巡る一連の移籍報道も影響なし レアルとバイエルンは良好な関係を維持
今夏の移籍市場で、バイエルン・ミュンヘン所属のFWマイケル・オリーセの去就が大きな注目を集めている。レアル・マドリードへの移籍説も取り沙汰される中、両クラブは市場で駆け引きを続けているが、その一方で欧州を代表する名門同士の強い信頼関係も改めて明らかになった。『as』が報じている
その象徴となったのが、サンティアゴ・ベルナベウで開催されたレアル・マドリード大学院第20期卒業式だった。レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長とバイエルン・ミュンヘンのヘルベルト・ハイナー会長がそろって出席し、オリーセを巡る報道が過熱する中でも談笑する姿が話題となった。
一方、ハイナー氏も「もしフロレンティーノがオファーを考えているなら、その必要はない。我々に売却する意思はない」とコメント。「レアル・マドリードとは非常に良好な関係にあり、彼らからもオリーセ本人とは一切接触していないと聞いている」と語り、憶測をけん制した。
それでも卒業式では、卒業生から声を掛けられたペレス氏が、ハイナー氏に冗談交じりの言葉を投げ掛け、両者が笑い合う場面もあったという。現地メディアでは、このやり取りをきっかけに再び移籍の可能性が話題となった。
両クラブは欧州スーパーリーグ構想では異なる立場を取るなど意見が分かれることもあったが、クラブ間の関係は現在も非常に良好だ。ハイナー氏は長年アディダスで要職を務め、同社と長期契約を結ぶレアル・マドリードとの結び付きも深い。
卒業式ではハイナー氏が「レアル・マドリードとバイエルン・ミュンヘンにはライバル関係がある。しかし、それ以上に互いへの深い敬意がある」と語り、「両クラブにはそれぞれのアイデンティティーがあるように、皆さんも自分自身の信念を大切にしてほしい」と卒業生へメッセージを送った。
両クラブはこれまでにも数多くの移籍を成立させてきた。1974年にパウル・ブライトナーがバイエルン・ミュンヘンからレアル・マドリードへ加入したのを皮切りに、近年ではトニ・クロース、ダビド・アラバらがレアル・マドリードへ移籍。一方で、アリエン・ロッベンやシャビ・アロンソ、ハメス・ロドリゲス、アルバロ・オドリオソラはレアル・マドリードからバイエルン・ミュンヘンへ渡っている。
現在もバイエルン・ミュンヘンはオリーセの放出に否定的な姿勢を崩していないが、これまで数々の大型移籍を成立させてきた両クラブだけに、今夏の移籍市場でも最後まで目が離せない状況が続きそうだ。市場ではライバルでありながらも、互いへの敬意を忘れない関係は、欧州屈指の名門同士ならではと言えるだろう。

