【高校教育改革】最先端公立高校目指す国の「ネクストハイスクール構想」拠点校に県内4校初選出…改革最前線は(静岡)
高校教育改革の拠点の1つに選ばれたのが全国屈指の港町「焼津」にある焼津水産高校。静岡県内唯一の水産高校です。
(県立焼津水産高校 沼里 智彦 校長)
「ここにいる子たちが、いわゆる航海士。5年間で専攻科と呼ばれているところ」
4つの学科があり、大型の船の運転や整備技術から魚の漁獲技術や加工・流通・販売まで学ぶことができ、水産業を支えるプロフェッショナルを育てています。
(生徒)
「専門学校なので、水産系が学べることがとても魅力的なところで、全国の水産高校の中でも、ここだけしかできない水産業とかができることが魅力だと思います」
その一部で進めようとしているのが、学校近くの実習場にある魚の養殖施設の改修です。
(県立焼津水産高校 沼里 智彦 校長)
「これが海水棟で、マダイ、ヒラメとイサキ、そのような魚をつくっている」
実は、全国でも珍しい養殖業の許可を持っている焼津水産高校。淡水ではウナギ、海水だとウニやヒラメなどを育てています。
この施設の一部をスマート養殖を学べる最先端施設に変える予定です。
近年、漁獲量が年々減少する中で、陸上養殖への参入が増えているほか、AIなどの先端技術を使って生産性を向上させる「スマート水産業」を取り入れる業者もあり、専門的な人材が求められています。
これは改修のイメージ図。自動でエサを与えるシステムや、水中ドローンの実習エリアなどの最先端の技術も取り入れようと計画しています。
(県立焼津水産高校 沼里 智彦 校長)
「養殖の現場も省力化を図るので、新しい棟ではAIや自動給餌などそういった最先端なものも増えて、実際に養殖現場に出て最先端の技術にも対応できるようなそんな教育をこれから目指していく。
全部それに移行するのではなく、必ずアナログ的なものを残しながらハイブリッドでやっていきたい」
国は、このように特徴ある学校を支援して専門的な現場の人材を育てる。最先端の拠点をつくり、そのノウハウを他の学校にも広げていこうと考えています。
さらに県教委が「ネクストハイスクール構想」の支援を受けて進めようとしているのが、山間地などを対象にした遠隔授業の強化です。これは川根本町にある県立川根高校。
遠隔で物理の授業が行われていました。
画面の先の教師がいるのが…34キロ離れた掛川にある県教委の施設「遠隔授業配信センター」です。
(静岡県遠隔授業配信センター 小林 祐輝さん)
「どこら辺が大変だった?」
(川根高校の生徒)
「(4)が変な力が加わっちゃった」
県教委は2025年から、高校を対象に「遠隔配信授業」をスタート。専属の教員を配置して人口減少が進む山間地などの授業を行っています。
静岡県内の高校では、生徒数にあわせて教員を配置しているため生徒数が少ない学校には選択教科の教員が十分に配置できないため、遠隔授業で補おうという取り組みです。現在、県内4校の生徒を指導しています。授業を受けている生徒は…。
(川根高校の生徒)
「最初は不安だったが、受けてみたら普通の授業とあまり変わらないのでいいと思う」
現在は物理と数学のみですが、県教委は大幅なバージョンアップを決定。静岡市にある県立静岡中央高校に拠点を移し他の教科についても専属教員を配置する計画です。
さらに静岡中央高校には、不登校の生徒などの学び直しを支援する公営の塾の機能も取り入れ、国からの支援は22億2000万円となります。
この「ネクストハイスクール構想」で県教委が目指す公立高校の姿とは…。
(静岡県教育委員会 高校教育課 小原 快章 課長)
「公立高校だからできることがある。特に、実学系教育の充実ということで、地域が求める人材輩出や中山間地を中心とするような人口減少が進むような地域でも高校教育をしっかりと担っていくことは公立高校だからできる。こういったところにしっかりと重点配分をしていくっていうのはとても大事なことであると思っている。」

