免除制度があることを知らず、無職だった“半年間の国民年金”が未納に…。「たった半年」と思っていたのですが、将来受け取る年金額にはどれくらい影響するのでしょうか?

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会社を辞めて無職になったとき、「収入がないから国民年金は払えない」と考え、そのまま未納になってしまう人もいるかもしれません。   しかし、国民年金には収入が少ない人や失業した人が利用できる免除制度や納付猶予制度があります。これらを利用した場合と、何も手続きをせず未納になった場合では、将来受け取る年金額や万一の際の保障に大きな違いが生じます。   本記事では、半年間未納だった場合の年金への影響や、今からできる対処法について分かりやすく解説します。

無職で半年間未納になると、将来の年金額はどれくらい減る?

国民年金の老齢基礎年金は、原則として20歳から60歳までの40年間(480ヶ月)の納付状況によって受給額が決まります。そのため、半年間(6ヶ月)保険料を納めず未納になると、その6ヶ月分は年金額の計算に反映されません。
例えば、40年間すべて保険料を納めた場合の老齢基礎年金(令和8年度額)は年間84万7300円です。半年間だけ未納になると、その6ヶ月分が差し引かれるため、年間で約1万円年金額が少なくなる計算になります。
受給期間が20年程度続けば、生涯では20万円前後の差になる可能性があります。「たった半年」と思うかもしれませんが、老後は毎年その差額が続くため、長い目で見ると決して小さな影響ではありません。
また、未納期間が増えると、老齢基礎年金を受け取るために必要な受給資格期間にも影響する可能性があります。老齢基礎年金を受け取るには、保険料納付済期間や免除期間などを合わせて10年以上必要だからです。

「未納」と「免除」は大きく違う! 知っておきたい国民年金の免除制度

収入が少ない場合や失業した場合には、国民年金保険料の免除制度や納付猶予制度を利用できる場合があります。失業した人は、前年所得にかかわらず特例で審査を受けられるケースもあります。
免除制度を利用した場合と未納では、大きな違いがあります。最大の違いは、免除期間は老齢基礎年金の受給資格期間に含まれ、年金額にも一定割合が反映されることです。
例えば全額免除なら、その期間は年金額を計算する際に全額納付した場合の2分の1として反映されます。一方、何も手続きをせず未納になった期間は、受給資格期間にも年金額にも反映されません。
さらに重要なのは、障害基礎年金や遺族基礎年金への影響です。免除や納付猶予の承認を受けていれば、一定の条件を満たすことでこれらの年金を受給できる可能性があります。しかし、未納のままだと、病気や事故など万一の事態が起きた際に受給できなくなる場合があります。
そのため、「払えないから仕方がない」と放置するよりも、まずは免除制度を利用できるか確認することが大切です。

半年間の未納は取り戻せる? 今からできる対処法

もし半年間未納になっていたとしても、状況によっては対処できる可能性があります。
まず、保険料の納期限から2年以内であれば、通常の保険料として納付できる場合があります。また、免除や納付猶予が認められた期間については、10年以内であれば追納制度を利用し、後から保険料を納めることで将来の年金額を満額に近づけることができます。
ただし、追納制度は免除や納付猶予が承認された期間が対象であり、単なる未納期間は対象ではありません。そのため、当時申請できる状況だったにもかかわらず何も手続きをしていなかった場合は、市区町村や年金事務所に相談し、申請可能な期間かどうかを確認するとよいでしょう。
また、現在も収入が少ない状態であれば、新たに免除制度や納付猶予制度を利用できる可能性があります。今後同じことを繰り返さないためにも、早めに相談しておくことをおすすめします。

国民年金は「払えないときの制度」を活用することが将来の安心につながる

無職だった半年間の国民年金が未納になっていた場合、将来受け取る老齢基礎年金は年間で約1万円少なくなる可能性があります。一見すると大きな金額ではないように感じるかもしれませんが、その差は老後毎年続くため、生涯では無視できない金額になります。
さらに、未納は老齢基礎年金だけでなく、障害基礎年金や遺族基礎年金の受給にも影響することがあります。一方で、免除制度や納付猶予制度を利用していれば、将来の年金額への影響を抑えられるだけでなく、万一の際の保障も受けやすくなります。
国民年金は「払えないなら何もしない」のではなく、「払えないときのための制度」を活用することが重要です。未納期間が気になる場合は、ねんきんネットや年金事務所で納付状況を確認し、自分に利用できる制度がないか早めに相談してみましょう。それが、将来の安心につながる第一歩になります。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー