スピード自慢のフリッカージャブ

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◆第61回北九州記念・G3(7月5日、小倉競馬場・芝1200メートル)

 サマースプリントシリーズ第2戦の第61回北九州記念・G3は7月5日、小倉競馬場・芝1200メートルのハンデ戦で行われる。前走の鞍馬Sをコースレコードで制したフリッカージャブは、調教でも類いまれなスピードを発揮する快速馬。小倉6ハロン戦は2戦2勝で、陣営が1年前から当レースを意識していたという4歳馬を、ヤマタケ(山本武志)記者が「見た」。

 思わぬ“出会い”だった。フリッカージャブという名前をしっかり覚えたのは昨春の5月22日だ。ロマンチックウォリアーを倒したドバイ・ターフ以来となるソウルラッシュが、安田記念の2週前追い切りで栗東・CWコースでラスト1ハロン10秒5をマーク。21年12月に始まった同コースの自動計測史上で最速かと調べてもらった。ところが第2位だという。その1位が当時は3歳1勝クラスだったフリッカージャブ。名前を聞いても正直ピンとこなかったが、前月にマークしたのは何と10秒2! 想像のはるか上を行く数字に驚いた。

 コースだけではない。栗東・坂路では2度、ラスト1ハロン11秒4をマーク。データが残っている12年以降で最速の11秒3が5頭いるが【注1】、それに次ぐ数字を出していた。ちなみに5頭中3頭が重賞ホースだ。「2歳の頃から時計は出ていましたからね。上でも勝負できると思っていました」と西園調教師。数字は何よりも雄弁だ。

 重賞初タイトルを狙う今回と同じ小倉芝6ハロン戦は昨夏に1勝、2勝クラスでともに圧勝。西園師は「来年はここに来たいなと思っていたんですよ」と明かす。思いを現実へ変えるべく、前走の鞍馬Sはコースレコードの1分6秒4で圧勝。23年以降、この時計は芝6ハロン戦で今年の高松宮記念を勝ったサトノレーヴ(1分6秒3)に続く2位だ。どこまで速くなるのか。全く底知れない。

 先週24日の1週前追い切りでは【注2】、坂路で1ハロン目から13秒台で入り、この日の2番目に速い全体51秒3を出しながら、ラストも11秒9でまとめた。「あれだけスピードがあって、ダッシュが速い馬も珍しい。速いラップを刻んでも止まらない」とトレーナー。夏コクの芝6ハロンは4年前のCBC賞でテイエムスパーダがJRAレコードの1分5秒8で駆け抜けた舞台だ。栗東のスピードスターは日本のスピードスターとなるのか。その快速で再び驚かせてほしい。(山本 武志)

 【注1】データが残っている12年以降、坂路のラスト1ハロンで最速の11秒3をマークしているのがゴールデンプルーフ、ダッシャーゴーゴー、ナムラクレア、ハギノモーリス、ブトンドールの5頭。全馬引退しており、ダッシャーとナムラとブトンの3頭が重賞を勝っている。

 【注2】先週の栗東・CWコースには1093頭が入り、降雨で重い馬場の日があったとはいえ、ラスト1ハロン10秒台は1頭もいなかった。同じく坂路は3961頭が入って、ラスト1ハロン11秒台はフリッカージャブを含む24日の8頭。最速は11秒6だった。