平日は現場監督、週末は音楽家として活動。愛知県豊橋市を拠点にしながら、最近は東京でも積極的に活動しているシンガーソングライターの夕季。
 
最近の夕季のライブの特徴として挙げられるのが、「私小説のように自分の生きざまを赤裸々に綴ったオリジナル曲を軸に据えながらも、主に昭和や平成初期の名曲たちを自身の色に染め上げ、新たな命を注ぎ込んでカバーしている」こと。堀江淳や中島みゆきの曲を、夕季は好んでカバーしている。アコギ一本でロックな歌からフォーキーな歌まで、ボーイッシュなルックスと少年ボイスで奏でるステージは唯一無二の世界観。

このたび夕季が、「歌いたいから」じゃなく、本物の「歌うたい」として、今よりも一段高い場所で勝負をしたい気持ちを胸に、一つの大きな宣言をした。それが、「本気で売れるために音源をしっかりと作りあげ、それを広めたい。中途半端で終わらせないためにもクラウドファンディングという形を取り、支持してくれる人を巻き込み、自分の責任を果たしたい」という思いだった。

5月1日よりスタートし、7月3日まで続くクラウドファンディングで夕季は、2つの大きな動きを提示した。それが、以下の内容だ。

◎3曲の新しい音源のリリース                            
・夕季の音楽人性の始まりや決意を綴ったオリジナル曲『音楽連鎖』をロックサウンドで再録すること。
・ライブで支持の高いオリジナル曲『交差点の先で』を、アコースティックアレンジで音源化すること。
・ライブでもよくカバーしている堀江淳の『嘘つき』を、堀江淳をコーラスに迎え、ジャズ風アレンジで音源化すること。
・それらの楽曲を配信リリースし、Spotifyで10000回再生を目指すこと。

◎オーガナイズ主催イベント「夕季魂」の立ち上げ
Live House はぴぶる劇場で「佐渡ええっちゃTV!presents”夕季魂”」vol.1、vol.2、vol.3の開催。
日程:vol.1@7/3(金)、vol.2@9/4(金)、vol.3@11/13(金)
第一回目の7/3(金)は、クラファン最終日〜リターンお渡し会・ファンクラブ立ち上げ会も催す。
「魂の歌の連鎖!!」をテーマに、ライブシーンで共鳴・意気投合したアーティストを集めて開催。
その勢いのまま、来年には、初の東京ワンマンも視野に入れている。

夕季がレギュラー出演しているイベント「名曲レボリューションLIVEvol.4」4月に参加した時に夕季は、ライブに堀江淳を迎え入れ、今回収録予定の『嘘つき』と、彼女が好んでカバーしている『東京〜君と過ごした青春〜』をライブセッションしている。その縁から、今回の対談も行われた。

まずは、夕季のクラウドファンディングに賭ける思いに触れ、その後、2人の対談をお届けしたい。

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◾︎今ならいろんな人たちを本気で巻き込んで、一緒に成長していける自信があります

──夕季さんが今回のクラウドファンディングを始めようとした経緯や、その内容について聞かせてください。

夕季:ライブ活動を続けていく中、過去にはCDや配信などを通してリリースもしてきましたが、どれも「発売しました」という形だけで終わってしまい、そこからの広がりを作ることができませんでした。だけど今は、自分を成長させたい気持ちを強く持っていますし、今なら、いろんな人を本気で巻き込んで、一緒に成長していける自信があります。その方法として選んだのが、すべての責任を自分が背負う形で行うクラウドファンディングでした。

──自分の心を強くした理由やきっかけが気になります。

夕季:わたしがよく出演している<名曲レボリューションLIVE>(以下、<名レボ>)というイベントへ参加の声をかけていただき、本気でプロを目指す人たちや、プロとして音楽業界に携わっている方々と触れたとき、初めて「今の自分では絶対にプロのシンガーソングライターにはなれない」と思い知らされました。同時に、プロを目指す環境に身を置き、音楽の世界で生きていく意味を理解していくにつれて、自分も本気でプロになりたいと思いました。もちろん、現場監督という今の仕事にも誇りを持っているからこそ、みずから“現場監督系シンガーソングライター”と名乗り、二刀流で活動をしていく決意も改めて自分に誓いました。

上を目指すためには、まずは「自分が変わらなければいけない」。その気持ちに至った経緯や決意は、わたしのホームページに載せているから、それを読んでいただきたいですが、「生まれ変わる決意」を持って、音楽活動はもちろん、仕事にも、普段の生活にも向き合いだしたこと。自分のためだけでなく、まわりの人たちにも目配りや気配りをしながら、すべてに全力投球することを心がけたことで、まわりからの評価も見違えるように変わってきたし、それが自分の自信にも繋がりました。その経験から、「今の自分なら、責任を持って、いろんな人を巻き込んだ活動をしていける」。そう確信したことが、クラウドファンディングへ挑戦するきっかけになりました。

──クラウドファンディングを通していろいろと達成したいことを掲げました。それも教えていただけますか。

夕季:今回「3曲音源化して配信しよう」と決め、<名レボ>の顧問プロデューサーであり、作詞家・音楽プロデューサーの池永康記氏(<名レボ>主催の株式会社PKE相談役)に選曲の相談を持ちかけました。メイン曲として押し出したいのが、わたしがシンガーソングライターの道を目指したきっかけになった出来事を含め、実際にライブ活動を始めていく中で感じた、誰かが耳にして好きになった音楽が人と人を繋ぎ、それが広がっていく。わたしの歌も、そういう存在であってほしいなど、「音楽は連鎖して広がるんだ」という思いを歌にした『音楽連鎖』です。この曲は、以前にも形にしましたが、ゴリゴリなロックサウンドにアレンジを変えて音源化します。

「交差点の先で」は、ライブのアンコールでよく歌う曲で、以前から音源化を望まれていた曲でした。わたし自身も歌うたびに気持ちが前を向けることもあって、今回のプロジェクトに相応しい曲という理由で選びました。今回は、アコースティックなスタイルでお届けするつもりです。

もう1曲が、ライブでもよくカバーしている堀江淳さんの「嘘つき」になります。わたしは「嘘つき」と「東京〜君と過ごした青春〜」(両曲とも作詞は池永氏)をよく歌っています。そのどちらかを入れたいと思い、毎週木曜に配信してるツイキャス「夕季の定例ライブMTG」で、ファンの方も巻き込む形で投票を行いました。そのうえで選ばれたのが「嘘つき」でした。音源化に当たり堀江淳さんからの許諾を取ろうと<名レボ>の池永プロデューサーに、相談したところ、堀江さんがコーラスとして参加してくださることにまで話が広がりました。その3曲を音源化して配信し、まずは「Spotifyで10000回再生」することを目標にしています。

さらに、出演者として<名レボ>を身近で見続けてきたからこそ、イベントを仕掛ける大変さをわかりながらも、自分でもイベントを主催し、仲間たちと一緒に音楽の連鎖を広げたくて、<佐渡ええっちゃTV!presents”夕季魂”>vol.1、vol.2、vol.3と、7月から2カ月ごとに、計3回の主催イベント<夕季魂>を行うことも決めました。

──楽曲は、いつ頃から配信になるのでしょうか?

夕季:5月中にはレコーディングを終え、6月末頃には配信を行い、7月3日に行う主催イベントのときに、クラウドファンディングを通して申し込んでくださった方で、直接会場に足を運んでくれた人には、リターンとして制作するCDや手書きの歌詞カード等を、先行で直接お渡しする形を取るつもりです。

◾︎オリジナルとカバーの二刀流をしっかり確立してほしい

──ここからは、夕季さんと堀江さんとの出会いについてお聞きしたいです。まずは出逢ったきっかけから教えてください。

夕季:直接お会いする前から、堀江さんの曲が好きで、それこそ<名レボ>のライブでも歌いたくて練習をしていました。じつは、堀江さんの楽曲を知るきっかけが<名レボ>の池永プロデューサーに、「何かいい曲ないですか?」と相談をしたときに、「『東京〜君と過ごした青春〜』を歌ったら似合いそうだね」と教えていただいたのが最初でした。

堀江:「東京〜君と過ごした青春〜」が、僕を知るきっかけの曲だったんだ。

夕季:そうでした。もちろん楽曲を好きになって、<名レボ>でも披露したくて一度カバー披露したのですが、自分の中でどうしても納得のいく形で歌えなくて、それが悔しくて、何度もライブで歌うようになり、そこから堀江さんの楽曲にドンドンはまっていきました。ライブでは、お気に入りの「東京〜君と過ごした青春〜」と「嘘つき」の2曲に絞って歌っていますが、後々、他の曲も歌おうと練習を重ねています。

──実際にお会いしたのは、いつ頃なんですか?

夕季:<名レボ>イベントの前に、出演者やスタッフの方々が顔合わせを兼ねて集まる会を毎回催しています。とある会のとき、堀江さんも遊びにいらっしゃって。そこでお会いしたのが最初です。あの日は離れたテーブルに座っていたから、最初は遠くからその姿をお見かけしつつ、ご挨拶をするタイミングを伺っていたところ、堀江さんから直々に声をかけていただきました。有名な方だから勝手に怖いイメージを持っていたんですが、すごく優しい方で、LINEを交換するときもわたしが緊張のあまり戸惑っていたら「ホーム画面のアイコンを長押しするとQRコードが出てくるよ」と教えてくださいました。わたし、そのやり方を、そのときに初めて知りました。

堀江:65歳の僕が、20代の若いシンガーに「これ知ってる?」って教えているのが不思議な光景だよね。

夕季:堀江さんは、いろんな情報をご存じですよね。

堀江:音楽面だけではなく、いろんなことに日々アンテナを張っているからね。

夕季:その方法を教えていただいてからは、自分の現場にいる職人さんにも「こうやれば簡単だよ」と自慢しています(笑)。

──堀江さんは、夕季さんにどんな印象を覚えました?

堀江:先に<名レボ>の池永プロデューサーから、「夕季という女性アーティストが、淳さんの曲をカバーして歌っている」という話を聞いていたので、出会う前から彼女の音源はチェックしていました。嬉しい驚きだったのが、ライブを観に行ったとき、僕の曲を、彼女の色にしっかりと染め上げて歌っていたことでした。

僕はバラードとして「東京〜君と過ごした青春〜」を作ったけど。夕季ちゃんは、それを切なくもビートのあるフォークロックな色で染め上げていたから、堀江淳のではなく、夕季の「東京〜君と過ごした青春〜」として作り上げていた。むしろ、「歌い手が変わり、その人らしい色に染め上げることで、楽曲ってこんなにも変わるんだ」ということに嬉しい驚きを覚えたくらい。僕はそこに魅力を感じたんだよね。

──カバー演奏って、そこに面白みがありますからね。

堀江:そう。自分が作った楽曲を、カバーをしたそれぞれのアーティストの歌や編曲を通すことでまったく違う作品に育っていく。それを夕季ちゃんのライブを通して目の当たりにしたことで改めて強く感じさせられたし、そういう姿を見ることで、僕自身も、さらに応援したくなったからね。夕季ちゃんは、歌に素直に向き合っていく子。これからどういう経験を積むかによって、さらに説得力のある歌を表現できそうだし、僕が教えられることがあれば、これからいろいろ教えていけたらなと思ってる。夕季ちゃんは努力家だから、そこは期待しているよ。

夕季:ありがとうございます。「嘘つき」のレコーディングでは、よろしくお願いします。

堀江:「嘘つき」もジャズっぽい跳ねた楽曲にアレンジしていたし、共演したライブでは、頭から一緒にハモって幕を開けたけど。アレンジ次第で、時代の流れに左右されない輝きを放つことを、今回の経験を通して僕自身が改めて感じたからこそ、僕も最終的にどんな風に仕上がるのかが楽しみだよ。

夕季 :まだガチガチにアレンジを決めきってはいないから、アドバイスをいただけるなら、積極的に取り入れられたらなと思っています。

堀江:「嘘つき」には、コーラスで僕が参加します。一度ライブで試したとはいえ、女性と男性ではキーの違いがあるから、まずは、そこをどう合わせていくかだね。レコーディングの前に一度ライブで試せたのは、曲を煮詰めていくうえで、いろんなアイデアをつかむきっかけになれたなと思ってる。

夕季:先のお話にはなりますが、プロデューサーから「今後も堀江さんのカバー曲のバリエーションを増やすのも面白いし、それらを音源化していくのも楽しそうだね」と言われているから、わたしもそうやってこのプロジェクトを広げていけたら嬉しいなと思っています。

堀江:それは嬉しい話だね。ただ、「好きに歌ってという感じにはしたくない」というか、夕季ちゃんが大きく育っていくうえでも、僕が感じたことはビシッと言っていこうと思ってる。ただし僕のいう通りにすればいいということではなく、夕季ちゃんの思いや考えもあるはずだから、お互いに意見をぶつけあいディスカッションをしながら作っていきたいし、そういう関係でお互いを高めあっていけたらいいよね。

夕季:わたしもその気持ちで向き合います。「嘘つき」のレコーディングを行うことは決まっていますけど、「東京〜君と過ごした青春〜」も曲の構想はだいぶまとっているから、そんな遠くない時期に、こちらも形にしたいなと思っています。

堀江:僕としては大歓迎だし他の曲も歌ってもらえるのはすごく嬉しいんだけど、まずは夕季ちゃんのオリジナル曲がしっかりしていることが大前提。夕季ちゃんはシンガーソングライターと現場監督の二刀流をやっているけど、歌の世界でもオリジナルとカバーの二刀流をしっかり確立してほしいなと思ってる。「嘘つき」で一緒に制作することを、夕季ちゃん自身も「新しいことの始まり」の機会にしてくれたら嬉しいよね。このプロジェクト、長く続けていきましょう。

夕季:ぜひ、よろしくお願いします。

──最後に、改めてクラウドファンディングへ向けての思いをひと言ください。

夕季:クラウドファンディングは、初めての挑戦になります。少しずつですが、プロの世界を知るにつれ、本気で上の世界を目指すなら、自分は本気で変わっていかなきゃいけないと思っています。そのために自分の気持ちと向き合い続けてきた中、今なら、いろんな人に感謝しながらもみんなを巻き込んで、どんどんステップアップしていける自分になれるし、それができるというポジティブな気持ちでいます。自分がクラウドファンディングをやるのは、それだけの強い決意と覚悟があるから。わたしの気持ちに少しでも共感し、応援したいなと思われた方は、ぜひとも参加してください。

堀江:夕季ちゃんが真剣に,本気で夢や目標に向き合っているからこそ、僕もそうだし、チームのみんなも本気で向き合う気持ちでいます。一緒に本当に良い作品を作り上げてさ、それをみなさんに届けましょう。

夕季:ぜひ、よろしくお願いします。

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5月1日より始まったクラウドファンディングは、24時間で目標額をクリアした。当初、目標にしていた「100%達成」から、今は「200%達成」へと目標を上げて夕季は挑戦している。まずは一度、クラウドファンディングのページを覗いてもらいたい。また、クラウドファンディングの進捗を日々Xで報告。毎週木曜21時〜ツイキャス「夕季の定例ライブMTG」内でも、ミニライブを挟みながら、クラウドファンディング進捗情報をファンに報告ししている。

夕季のクラファンページ
https://yuuki-crowdfunding.stores.jp/

夕季の定例ライブMTG(ツイキャス)
https://twitcasting.tv/c:5432qwe

取材から数日後「堀江淳さんとのレコーディングが無事に終わりました」と、夕季から報告が届いた。今までに経験したことのない貴重な体験の1日になったこと。想像以上にプロの世界の厳しさにも感動したこと。そして、本気で武道館を目指すと決めた、と、綴られていた。夕季が熱い思いを綴ったレコーディングレポート(アメブロ)も読んでみて欲しい。

取材・文◎長澤智則
写真◎齋藤未央

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