記事のポイント クワイエット・ラグジュアリーやオールドマネー美学が拡大し、タータンやケーブルニットなどクラシック要素が再評価されている。 古くからある装飾や手持ちのアイテムを組み合わせるだけで再現でき、手軽で再利用しやすいホリデースタイルである。 節約志向が強まるなか、長く使える定番品や中古品を活用して、低予算で上質な雰囲気を作ろうとする流れが広がっている。
数カ月に渡り、ソーシャルメディア上では人々が「ラルフ・ローレン・クリスマス(Ralph Lauren Christmas)」と呼んでいる美学が溢れている。これは20世紀風のニューイングランド風味を、ラルフ・ローレンのデザイン原理から取り入れた、居心地の良いホリデー衣装やホームデコレーションに関するスタイルである。この美学はラルフ・ローレンのブランドに限定されるものではなく、複数のホーム&ファッションブランドが、トレンドを活かそうとマーケティング上でこのルックを披露している。 ラルフ・ローレンで5年以上勤めた元スタイリングディレクター、コンラッド氏(Konrad)は、Glossyとの対話のなかで、このトレンドの起源、何が魅力なのか、他ブランドがどう乗るべきかを語った。以下はその会話から、長さや明瞭さのために若干編集を施した抜粋である。Subscribe: Apple Podcasts | Spotify

ラルフ・ローレンの元スタイリングディレクター「人は昔ながらでクラシックな気分を味わいたい」

ラルフ・ローレンで長年勤めた者として、私はTikTokやInstagramでこのルックをどう手に入れるか、アドバイスを出してきた。そして、私の動画には何百万という再生がある。私自身および私のブランドにとって素晴らしいことだ。しかし状況を見れば、ファッションとビューティーにおいてひとつの転換が起きている。2010年代には、派手で騒がしいバレンシアガ(Balenciaga)やグッチ(Gucci)的な美学があった。そして今は、クワイエット・ラグジュアリー(静かな贅沢)やこのオールドマネー美学への移行が起きている。人々はケーブルニット、ワイドレッグパンツに興味を持っている。人々は毎年再解釈できるような、このクラシックで着やすいスタイルを見つけている。人は昔ながらでクラシックな気分を味わいたいのだ。本質的に「車輪を再発明する」わけではない。タータン・プレイド(チェック柄)はクリスマスのモチーフとしてずっとあった。だから多くは典型的なサイン型キュー、タータン・プレイド、赤いリボン、クリスマスツリーの上で光るカラフルな点滅ライトではなく暖かい灯り、そして新しいクリスマスポップではなくスロージャズ、そういうものだ。想像してみてほしい、茶色のレザーチェアの上にチェックのブランケットがかかっている姿を。実際には非常にシンプルだ。多分、人々の屋根裏には既にそのいくつかのシンプルな要素がある。我々はかつて、クリスマス時期になるとシャンデリアのランプシェードをタータン・プレイドのものに取り替えていただけだった。簡単な入れ替えである。明らかに「同じルックをより少ないお金で手に入れよう」という要素がある。これはTikTok上で多く見られる。たとえば、ホームグッズ(Home Goods)やTJ マックス(TJ Maxx)に行くと、タータン・プレイドのランプシェードを付けた真鍮ランプが並ぶ通路が丸ごとある。人々はまた、eBayでヴィンテージのラルフ・ローレンのクッションを探している。今、誰もがお金を使うことに神経質になっているが、こうしたクラシックなアイテム、たとえばケーブルニットのセーターなどは、一生使えるものだ。改めていうが、人々は支出に慎重になろうとしており、このクラシックなルックはそれを反映している。[原文:Glossy Podcast: Inside the rise of the Ralph Lauren Christmas trend]Danny Parisi(翻訳・編集:島田涼平)