記事のポイントアヲハタは55周年を記念し「アヲハタ55」シリーズに春夏限定の「さわやかブレンド」と秋冬限定の「さわやかブレンド」を展開する。フローズンフルーツ事業は2024年度に前年比28%増の成長。音楽フェスやSNSでの認知度向上が貢献。テレビCMやSNS活用で認知拡大を図り、消費者との接点強化に注力中。
アヲハタは2月6日、55周年を記念して低糖度シリーズ「アヲハタ55」シリーズの新商品とリニューアル戦略を発表した。新商品として「アヲハタ55 イチゴ」ジャムの春夏限定「さわやかブレンド」(2〜8月順次出荷)と、秋冬限定「濃厚ブレンド」(8〜2月順次出荷)の2タイプを展開。季節ごとの味の変化を楽しめる設計となっている。アヲハタはジャム市場の成長を捉えながら、2024年度に好調だったフローズンフルーツ事業を成長のドライバーとして位置づけ、ジャム事業とフローズンフルーツ事業を2つの柱として構築する。「柱を支える当社の強みはサステナブルな原料調達と味づくりだ。強みを活かして戦略を実行していく」と代表取締役社長の山本範雄氏は語る。マーケティングプランとして新しいテレビCMの放映やSNSキャンペーン、店頭プロモーションを通じて新商品の認知拡大を図るという。さらに、販売戦略では、ジャム市場の活性化を目指し、春先の売れる時期に店頭露出を強化し、パンの需要が落ち込む夏場には汎用性のあるアレンジレシピを提案し、市場拡大をめざす。

*アヲハタ提供

季節感を軸にした新商品戦略

「ジャム市場における消費者の嗜好は変化している。季節ごとの楽しみ方を提案することで、新たな需要を喚起できると考えている」と、取締役の藤原かおり氏は話す。春夏向けの「さわやかブレンド」には南米チリのイチゴ、秋冬向けの「濃厚ブレンド」には中国・山東省のイチゴを使用。北半球と南半球に調達拠点を構築し、気候変動リスクに対応した安定供給を実現し、季節に合わせた美味しさを提供。収穫地ごとの特性を活かし、フレッシュな味わいを最大限に引き出すための香り戻し技術を導入するなど、品質面でも差別化を図る。

フローズンフルーツ事業の成長

一方、アヲハタのフローズンフルーツ事業は2024度の売上実績が前年比28%増に達し、順調に成長を遂げている。昨年の音楽フェスティバルでのサンプリングイベントやポップアップカフェ「アヲハタ フルーツパーラー」の成功により、多くのメディアで取り上げられ、SNSでの情報拡散が進んだことが要因だ。フローズンフルーツ市場は急速に拡大しており、今年も需要が急増していくことが予想されるため、中核事業として育成するという。

ブランド体験の再構築

近年、アヲハタは消費者との接点を強化するマーケティング施策にも注力しており、2025年は認知拡大のためテレビCM、店頭での試食販売やデジタルマーケティングにも力を入れる。インスタグラムやTikTokを活用したデジタルプロモーション施策を強化し、消費者への訴求を高めていく。 アヲハタは、55周年を機にさらなる成長と市場拡大を目標としている。季節感を軸にした商品戦略、フローズンフルーツ事業の成長、そして消費者とのコミュニケーション強化。これらを組み合わせることで、持続的なブランド価値の向上をめざす。「55周年は、次の成長に向けた通過点に過ぎない。100周年を見据えて新たな挑戦や取り組みをスタートしていきたい。フルーツで世界の人を幸せにすることが、我々のビジョンだ」と山本氏は熱意を述べた。文・写真/坂本凪沙