空間オーディオで没入型体験を提供



Appleは1月25日、Apple Musicの独自ライブ配信シリーズ「Apple Music Live」を通じて、アイスランドのミュージシャン、ビョークのライブパフォーマンス「Cornucopia」を独占配信した。この公演は、19世紀の劇場の美学と21世紀のVRビジュアルを融合させた作品であり、同社が提供する立体音響技術「空間オーディオ」によって、没入感のあるリスニング体験を実現している。

「Cornucopia」は2019年にニューヨークで初演され、その後世界ツアーを経て2023年にポルトガルのリスボンで収録された。Apple Musicは2024年12月31日、年末年始企画の一環として、同ライブの一部をApple Music ClubおよびAppleが提供するインターネットラジオステーションApple Music 1で放送した。さらに、2025年1月にはグローバルクリエイティブディレクターのゼイン・ロウとの対談をApple Music 1で配信。1月25日に「Cornucopia」本編をApple Music Liveで公開した。

https://youtu.be/0mGUk6WEUu4?feature=shared

ライブは、「Isobel」や「Hidden Place」などの初期楽曲から、『Utopia』(2017年)や『Fossora』(2023年)といった近年のアルバムの楽曲まで、ビョークの創造的な軌跡をたどるセットリストで構成された。1月25日のライブ配信後も、Apple Musicで空間オーディオ版が配信され、視覚と音響の両面でリスナーに新しい音楽体験を提供している。

独占コンテンツにも注力、アーティストの創作プロセスにも焦点



Apple Musicは、競合する音楽ストリーミングサービスとの差別化を図るため、独占コンテンツの提供を強化している。Apple Music Liveでは、世界的なアーティストのライブパフォーマンスを独占的に配信し、ユーザーの関心を引きつける施策を展開している。

今回の「Cornucopia」ライブでは、ビョークがApple Music 1でゼイン・ロウと対談し、音楽制作の背景や気候変動をテーマにした新作フィルム「Cornucopia」について語った。この対談では、新技術を駆使した音楽制作や、生物学者デイヴィッド・アッテンボロー卿とのコラボレーションについても触れられた。Apple Musicは、アーティストの創作プロセスを深掘りすることで、単なる音楽配信を超えたコンテンツの魅力を打ち出している。



また、Apple Musicは空間オーディオ技術を活用した配信や、過去のライブアーカイブの提供を行い、ほかのストリーミングプラットフォームとの差別化を進めている。Apple Music Liveのアーカイブには、カミラ・カベロ、ケイシー・マスグレイヴス、SZA、ビリー・アイリッシュなどのライブパフォーマンスが含まれており、独占コンテンツの拡充を続けている。

文/坂本凪沙