高畑淳子(写真・時事通信)

 9月12日、バラエティ番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)で、同局の原田葵アナウンサーが、11日放送回での “不適切発言” を謝罪した。発言したのは、ゲストで出演した女優の高畑淳子だ。

「高畑さんは放送中のトークで、2003年のドラマ『白い巨塔』(フジテレビ系)へ出演が決まった際に、更年期障害になったことを告白。病院に行ったところ、医師から流れ作業のように診断されたことを差別用語を含む言葉で表現したんです。

 発言直後のスタジオは笑いに包まれていましたが、翌日、原田アナが『職業差別を助長する恐れのある不適切な表現だった』と、謝罪したんです」(芸能記者)

 高畑に限らず、著名人たちの “不適切発言” は、これまで何度も世間を騒がせている。

「2021年3月、お笑い芸人の脳みそ夫さんが、『スッキリ』(日本テレビ系)で、アイヌ民族を侮辱する謎かけをし、北海道アイヌ協会が抗議する事態に発展。脳みそ夫さんだけでなく、日本テレビホールディングスの大久保好男会長(当時)も謝罪しました」(前出・芸能記者)

 当人からすれば、何気ない気持ちで発した言葉が大きな波紋を呼んだ例といえる。軽はずみな言動から、女性に対する差別につながったケースもある。

「ナインティナインの岡村隆史さんは、2020年4月の『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、『コロナが明けたら、なかなかのかわいい人がお嬢やります』と、女性の風俗業への転身を喜ぶような発言をし、批判を浴びています。その後、岡村さんは不適切な発言を認めて謝罪。

 いちばん記憶に新しいのは、2024年8月、和田アキ子さんが『アッコにおまかせ!』(TBS系)で、パリ五輪・女子やり投金メダリストの北口榛花さんの映像を見て『トドみたい』と言って、大炎上したことでしょう。和田さんは翌週に生放送で謝罪。近く番組が終了することが報じられる事態になっています」(同)

 今回、高畑の発言は、翌日の放送でアナウンサーが代わりに謝罪する形で、迅速に対応された。テレビ局関係者は「テレビ局側が過去のケースを踏まえて、対応に走ったのではないか」と語る。

「高畑さんが発言した直後、SNSで彼女を批判する声は少なかった印象です。フジテレビが “先手を打って謝罪した” と見ることもできます。コンプライアンスを重視する昨今、スタッフも、番組内でタレントやアナウンサーが不適切な発言をしていないか神経をとがらせているんです」

 ただ、高畑本人からは今回の発言について、なんの釈明も聞こえてこない。所属する「劇団青年座」のホームページなどでも言及されることがなく、“だんまり” を貫いている状態だ。

 本誌も劇団青年座に、今回の高畑の発言について見解を求めたが、期限までに回答が寄せられることはなかった。

 見る人すべてが “ぽかぽか” する番組であってほしいものだ。