東京・表参道のアップルストア(C)日刊ゲンダイ

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「iPhone15」の購入を巡り、東京・表参道のアップルストア前でトラブルを起こし、商品の店頭販売を中止させたなどとして、警視庁は17日、準暴力団「チャイニーズドラゴン」のメンバーらを威力業務妨害容疑で逮捕した。メンバーらは数年前からアルバイトを雇うなどして、転売目的のiPhone購入を繰り返していたという。

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「逮捕されたのはグループのリーダー格・北区赤羽の職業不詳、白井加次郎容疑者(50)、中国籍の住所・職業不詳の宋国慶容疑者(43)ら男女7人です。白井らはiPhone15の発売日だった昨年9月22日から27日にかけ、表参道のアップルストア前の路上で繰り返し怒号をあげるなどのトラブルを起こしていました。トラブルの背景にはグループ同士の縄張り争いがあったようです」(捜査関係者)

 チャイニーズドラゴンの前身である暴走族「怒羅権」は、中国残留孤児2世、3世らを中心として1980年代に東京都東部の江戸川区葛西で結成された。暴走族時代から犯罪行為を繰り返し、徐々にマフィア化。暴力団をも厭わぬ彼らの凶暴性はアンダーグラウンドの世界では広く知られており、2013年には「常習的に暴力的不法行為を行っている集団」として準暴力団に指定されている。

「チャイニーズドラゴンは地域別にいくつかのグループに分かれており、これまでもグループ同士でトラブルを起こしています。2022年には、池袋の『サンシャイン60』のレストランでメンバーの出所祝いをした際に赤羽のチャイニーズドラゴンのグループと上野のメンバーが対立。乱闘事件を起こし、別グループのメンバーを合わせ、計9人が逮捕されています」(同前)

 そのような性質からか、今回もグループ同士でiPhoneの購入利権を巡ってのトラブルになっていたという。

「転売目的のiPhoneの利権を巡っては、チャイニーズドラゴン内で地域別に縄張り分けがされていました。事件の現場となった表参道のアップルストアはこれまで、王子のグループが独占していましたが、利権を巡って赤羽のグループと対立。小競り合いは発売直後から連日続いていました」(同前)

 これまで数々の犯罪を起こしてきたチャイニーズドラゴンに対して警視庁はより一層の警戒を強めているという。