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 ダービー出走取り消しの無念をぶつける。3枚の切符を懸けた菊花賞トライアル「第72回神戸新聞杯」の追い切りが18日、東西トレセンで行われた。メイショウタバルがCWコース単走で軽快な脚さばき。ひと夏を越してリフレッシュ、違った姿が見られそうだ。

 フレッシュさが動きに表れていた。メイショウタバルは開門直後に浜中を背にCWコースへ。いつも通り馬場入りをゴネるようなしぐさを見せていたが、走り出してからはスムーズに折り合って加速。馬なりでラスト1F11秒8を刻み、軽快な脚さばきで駆け抜けた。浜中は「この馬なりに道中、落ち着いて走れていました。マイペースなところがあってピタッと止まったりゴネたりもするんですが、夏休みで間隔も空いた分、春よりもカリカリしていなかったですね」と上々の感触だった。

 今春はつばき賞を勝ち、続く毎日杯を6馬身差で圧勝。クラシックの主役候補に名乗りを上げた。そこから中2週で皐月賞、そしてダービーと間隔が詰まっていたことで、石橋師は「精神的に厳しい部分があったのかな。皐月賞ではゲートでかなりゴネていた。あんな馬じゃないからね」と振り返る。浜中も「ダービーの前から折り合いをつける調教を重ねてきましたけど、今はまだそこまで追い込んでいないですし、(1週前追いの)先週もソフトに乗りました」と当時との気配の違いを感じている。リフレッシュ効果で、本来の実力を出せる態勢だ。

 ダービーは前々日に左後挫石のため無念の出走取り消し。指揮官は「春はうまくいかなかったから、何とか秋に頑張ってほしい」と意気込む。この舞台には「左回りの2200メートルは初めてだけど条件は問わないタイプ」と気にしていない。浜中も「元々スタミナはあります。この馬なりに我慢してリズム良く行ければ」と持ち味を生かすことに集中している。視野に入れる菊花賞に向けて、ここで弾みをつける。週末は雨予報。重馬場だった毎日杯では逃げてメンバー最速の上がりを繰り出した。レースぶりからも道悪は歓迎のクチ。秋のリバイバル、高らかに復活を遂げる。