i☆Ris山北早紀、「ヤバいんじゃない?」と思われる逆境こそ燃える

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声優アイドルユニット・i☆Risのライブ映像と撮り下ろしインタビューで構成されたドキュメンタリー映画、『Live & Documentary Movie 〜i☆Ris on STAGE〜』が絶賛公開中だ。
今作ではメンバーたちがそれぞれの思い出の地をめぐるシーンも収録されている。リーダーの山北早紀はi☆Risのメンバーになる前にメイドカフェで働いていた経験を持つが、その内容はこれまでベールに包まれたままであった。

そしてこのたびの劇場版では、かつて働いていた場所へ訪問し、当時の同僚と語り合うシーンも。ファンにとって必見のこのシーンの裏側や、これまでの歩みの振り返り、今後の展望までを語ってもらった。

◆「スクリーンで流れちゃ困ります(笑)」

――今作では珍しく、メンバー内で最も涙を流すシーンが多かったですね。

もう信じられないです。嫌です。これが全国のスクリーンで流れちゃうのは困ります(笑)。見てほしいような、見てほしくないような。でも、珍しい姿が見れると思って、ぜひみんな劇場に足を運んでいただきたいですね。自分は、ちょっと恥ずかしくて見てられなかったけど。

――それぞれが思い出の地をめぐるという企画で、かつて働いていた北海道のメイド喫茶を訪れたシーンのことですかね?

そうです。行くって決めてから、ずっと緊張してましたね。撮影してるとき、ここは絶対に使われるだろうな〜と思いつつ、やっぱり使われてました。

――昔話をして涙を流すシーンがあり、人生経験があるからこそのドラマだと感じました。

たしかに、10代後半でi☆Risになった私以外のメンバーが経験しないであろう、10代後半から20代前半の一般人としての期間が私にはあったので。映画では数分しか使われてないけど、かなりの時間をかけて撮影して、とても印象深い1日になりました。そのあたり、パッケージ化されたら特典とかで使われてたらいいな、と思います。

◆初めて明かす思い出の「メイドカフェ」での経験

――働いていたお店は、これまで明かしたことはないですよね?

ファンが「ここじゃないか?」って行くことがあったみたいですけど、自分でこうやって具体的に明かすのは初めてです。答え合わせする人も多いと思います(笑)。私もずっと行きたかったけど、ファンとばったり会っちゃうと気まずいから行けなくて。これからはツアーや里帰りのときに堂々と行けるようになりました。このドキュメンタリーを見てお店に行ってみる人がいたらうれしいなって思います。

――そのお店で働いていた経験が、i☆Risでの活動に生かされたという話もありました。具体的に、どのような経験ですか?

i☆Risに限らず、芸能界を目指す10代の女の子って、普通の子に比べて我が強い子が多いと思うんですよね。周りを蹴落としてでも……っていう気持ちの子との出会いは、かなりショッキングな出来事でした。メイド喫茶も人気の職業だと思うので、それを経験せずに来てたら、もっと面食らってたかもしれないです。

メイド喫茶でも、周りに気を配ってみんなをまとめるポジションだったので、振り返ってみると、あの時期の経験がi☆Risを長く続けられた要因のひとつにはなったかな、と思いますね。

◆「i☆Risヤバいんじゃない?」はチャンス

――今作ではこれまでの歩みを振り返っていますが、今年の「i☆Ris 9th Live Tour 2024 愛たくて…Full Ener9y!!」の東京公演のMCにて、「上に行く前に自分が枯れ果ててしまいそうと思ったこともあった」と語っていました。特にどんな瞬間にそう感じていたのでしょうか。

周りからは「5人体制になったときは大変だったでしょう」と言われがちなんですが、私のなかでは少し違っていて。ひとり卒業して、世はコロナ禍という状況だったけど、私は逆境になればなるほど元気になるんです。