Googleは2024年を、サードパーティCookieが実際に姿を消しつつあるというシグナルを送ることから始めた。そう、1月4日に「Chrome」ユーザーの1%に対してサードパーティCookieの無効化を開始したのだ。

次に何が起こるかについての疑問は(その多くが)残されているが、Googleがもはや問題を先送りにしていないことは明らかだ。

Cookie廃止への「確実な備え」はない



マーケターたちはすでに、過去2〜3年をかけて、長く待たされてきたサードパーティCookieの廃止に備えてきた。とはいえ、このサードパーティCookie廃止に対する業界の準備は、一部の人々が期待するほど確実ではない。マーケターがこのシフトにどの程度対応できるかは様々だ。ここ数年のトレンドは、フルファネルマーケティングの推進、オウンドチャネルとペイドチャネルの重要性の認識、ファーストパーティデータを収集し続けるためのロイヤルティプログラムの強化の必要性などだが、これは今後も続くだろう。

「この2年のあいだに行われた会話はすべて、Cookieのない未来にどう備えるのか、我々は何をしなければならないか、ということに終始していた」と話すのは、デジタルエージェンシー、VMLでエグゼクティブディレクターを務めるリア・サンド氏だ。

「多くの企業がCDP(顧客データプラットフォーム)に投資し、ファーストパーティデータとゼロパーティデータの収集戦略を整合させ、顧客についての単一ビューを得ようとしている」。

サードパーティCookie廃止による影響をコントロールするための予算シフトは、すでに起こっている。ファーストパーティデータ関連の取り組みへの投資、より多くのフルファネルアプローチ、オウンドメディアとアーンドメディアの優先順位付けは別として、サードパーティCookieの影響をコントロールすることに関して、後回しにしてきたことは何でも、今すぐ最優先事項にしなければならないことを、マーケターたちは認識している。

測定の課題は優先事項のひとつ



ヴェイナーメディア(VaynerMedia)の投資部門責任者、ジョン・モルゲンシュターン氏は次のように述べている。「最初の一歩という問題ではない。それは1%だ。ほんの1%に過ぎない。Googleが先送りにしてきたように、我々自身も先送りにしていたことを認め、実際に今すぐ始めなければならない」。

サードパーティCookieの廃止に伴って確実に生じるであろう測定の課題を整理することは、優先事項のひとつだろう。マーケターはマーケティングミックスモデリングにより多く投資しているが、エージェンシー幹部によれば、測定ソリューションの小規模企業が出現するなか、マス市場テストとプラットフォーム内調査もまた、優先されるだろうという。これは、業界で長らく問題となっていた測定とアトリビューションについて、より良い感覚を得るのに役立つかもしれない。

メディアハブ(Mediahub)のパフォーマンス部門責任者、エド・マクエルベイン氏は、「すべてのCookieがなくなるということは、ゲームのようなアトリビューションモデルを利用したパフォーマンスマーケティングから脱却し、何が実際にビジネスを成長させているのかを見る絶好の機会になる。我々のクライアントが本当に気にかけているのは、より多くの売上を上げること、より多くの人にテレビ番組を視聴してもらうこと、より多くのチケットを手に入れてもらうことなどだ」と話す。

「マーケターの仕事はとても難しくなる」



Googleが初めの一歩を踏み出し、そしてそれが長く待ち望まれていたものだとしても、マーケターたちは、サードパーティCookieの廃止がもたらす多くの課題に立ち向かわなければならないだろう。

イプシロン(Epsilon)のシニアバイスプレジデント、ダン・ペレス氏は次のように語る。

「マーケターとして、我々の仕事はとても難しくなる。なぜなら、さまざまなアクティベーションパートナーをフル活用したマーケティングミックスを行わなければならないからだ。さもなければ、最もリーチしたい人にリーチすることはできないだろう。我々はそこに本当に時間を費やしている。これは教育を促進し、恐怖を打破することであり、我々が重要だと考えている指標について話すことなのだ」。

[原文:Marketing Briefing: What are marketers prioritizing as Google starts to crumble the third-party cookie?]

Kristina Monllos(翻訳:藤原聡美/ガリレオ、編集:分島翔平)