入金済み電子マネーや、買い物難民の問題などで話題になっていた

 (株)ツジトミ(TDB企業コード:500220204、資本金1000万円、京都府八幡市八幡高坊10-7、代表辻浩一氏ほか1名、従業員19名)は、11月29日までに大阪地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は磯田光男弁護士(大阪府大阪市中央区今橋3-3-13ニッセイ淀屋橋イースト16階、弁護士法人三宅法律事務所、電話06-6202-4391)。

 当社は、1982年(昭和57年)3月に設立した食品スーパーマーケット。「スーパーツジトミ」を4店舗運営し、店舗の所在する京都市伏見区・京都府京田辺市・大阪府茨木市・大阪府交野市の近隣住民を対象に青果や鮮魚、食肉の生鮮3品のほか、総菜・一般食品・菓子・日用雑貨なども販売し、ピークとなる2000年12月期には年売上高約52億円を計上していた。

 しかし、営業エリア内に競合店舗の出店が相次いだことで価格競争が激化、2010年12月期以降は赤字決算が常態化。店舗出店に伴う設備投資が嵩み、借入金負担もあって債務超過に陥るなど厳しい経営を強いられていた。このようななか、収益性改善を目的に本店(八幡店)を2019年9月に閉店したことで、2020年12月期の年売上高は約21億円にまでダウン。2021年8月に京田辺店をオープンしたことで業容は回復基調にあったものの、収益性改善は進まず、仕入先への支払遅延が頻発するなど信用不安が高まっていた。先行きの見通しも立たないことから、10月1日に事業を停止していた。

 負債は約12億1400万円。

 ※代表の「辻」は、正しくは「しんにょう」です。