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怒る気はないが、笑う気はある!

誤植、それは我が埼玉西武ライオンズのアイデンティティ。他球団の動向をつぶさに把握しているわけではありませんが、こと誤植に関しては我が埼玉西武ライオンズを超える球団はないだろうと自負しております。

毎年のように公式サイトのニュースに並ぶ「誤植のお詫び」。軽いものでは、とある選手が活躍した試合のグッズで掲載した試合データが別の日のものだった、とか。今季の成績を載せるべきところで数字を間違えた、とか。「埼玉」と書くべきところを「埼王」と書いてしまったとか。所属選手の名前を間違えたとか。個人的不注意レベルの案件は枚挙にいとまがありません。

もうちょっとやらかし度合いが強いものだと、「西武のユニフォームにヤクルトのタグを縫いつけてしまった」とか、「埼玉西武ライオンズのチアのユニフォームを描くべきコラボイラストで、アメフトのオール三菱ライオンズのユニフォームを描いてしまった」とか、「Lionsロゴのアイの点を何故か削除してしまった」など、主にコラボ案件で見られる壮大なチェック漏れなどもたびたび起こっています。

総じて言えば現場猫体質と言うか、「たぶん大丈夫だろうヨシ!」でやっている感じが否めないのが西武グループのスタンダードです。人員不足か、時間不足か、能力不足か、全部か。とにかく、一回寝かせてから別の人が念入りに見直すということが恒常的に行なわれてはいないのでしょう。何か出せば間違う、それがライオンズ仕草となっています。

↓間違えるほうが難しい系のヤツは、見つけるのも難しいという好例!

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そんななかで届いた今季最大の誤植案件。それは対ファンという問題にすら留まらず(※ファンなら許してくれるやろ?の舐めてる感)、グループの意思決定にすら影響を及ぼしてくるステークホルダー「株主様」に対して牙をむきました。

埼玉西武ライオンズが属する西武ホールディングスでは、株主優待と称してグループ各企業の割引券を配布しています。電車に乗れる切符(※特に行きたいところがない株主によってよく転売されている)、水族館やホテルで値引きになる共通割引券(※特に利用したい施設がない株主によってよく転売されている)、結婚式が値引きになる割引券(※転売されてるけど全然売れてない)などなどに混じって、埼玉西武ライオンズの公式戦チケットがもらえる引換券も配布されています。

これは野球を見る株主様にとっては大いに魅力があり、僕が間違って西武ホールディングスの株を買ってしまった動機でもあるのですが、これが大変使いづらい券でありました。今季初頭までは「実際に球場の窓口もしくはライオンズストアに行かないと引き換えできない」という嫌がらせのような仕様で、たまに球場に行く程度の株主様には活用できる代物ではありませんでした。

まず、使用できるタイミングがやたら遅かった。ファンクラブ会員の最速先行販売に影響しない配慮のためか、株主様が引換券を使えるのは「一般発売後」という制限がありました。どうしても行きたい試合が売り切れてしまったらイヤなので結局先行で購入することになりがちで、引換券を持っていても「行きたい試合ほど引換券は使えない」という仕組みだったのです。なので僕などは、開幕戦のチケットを買う⇒見に行ったときに次戦のチケットを引き換える⇒見に行ったときに次戦のチケットを引き換える…ということを繰り返し、消化をしているような状態でした。

しかも昨年、一昨年はコロナ禍による人数制限が行なわれ、ますます株主様引換券は使えないものになりました。「どうすんねん?」という株主様の怒りをなだめるべく、西武は「引換券を使用できる人を決めるためのクジ引きを球場で行なう」ということを発表。株主様が早朝から球場に集ってクジ引きを行ない、「引換券を使用する権利」をクジで争ったのです。めんどくせ!

そんなことで大量の引換券を消化させることなどできるはずもなく、結局は「その引換券をグッズ1000円券としても使えるようにする」という奇策で、西武は株主様の不安をなだめたのです。僕も使い切れなかった引換券でグッズを買わせていただきましたが、もともと2000円程度の価値があるはずの券をシレッと1000円券に格下げしてくる姿勢には「サイレント優待改悪」という言葉も浮かんだものです。

しかし、そんな閉塞を打ち破るために断行された株主様対策が、今季途中から導入された「株主様引換券をオンラインチケットストアでも利用可能とする」という改善でした。「おお、10年くらい前からできそうなことを今頃ようやくやってきたか」「やらないよりはマシ、やらないよりは」「株主軽視の企業姿勢は粉飾していた頃から一貫している」と僕のなかの評価もどじょうのぼりでした。

↓株主様には半年に一回このような郵便が届きます!

↓封筒のなかには優待券満載の冊子が入っています!

↓その目玉として紹介されているのがライオンズの観戦チケット引換券!

↓実際の引換券はこのようなものです!

↓この紙をペリペリとめくるとなかにクーポンコードが印刷されているとのこと!

さぁ、今回の誤植案件はここからが本番です。このようにして届いたクーポンコード、これをオンラインチケットストアの決済画面で入力すると、引換券として使用できる範囲のチケット代が無料になるのです。無料になるのですが、何やらここ連日、西武ホールディングスの株式担当からキナくさいメールが連発されていたのです。

どうも、一部のコードが使えない状態になっているということらしいのですが、その「一部」とやらについて観念したように実態をお知らせしてきたのが2日夜のこと。そこに記載されていたのは驚きの内容でした。西武ホールディングス全体で約6万人いる株主様のなかの、500株以上を所有している人だけが対象であるこの引換券に関して、とんでもない数の大誤植をやらかしており……

↓14579個のクーポンコードを重複して印刷しちゃいました!てへぺろ!

もはや重複ってレベルじゃないな!

これって「重版」とか「増刷」って言うヤツでは!?

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14579個の重複コード、「同一コードが14579個ある」のか、「複数のコードが重複し、都合14579個の重複がある」のか、詳細はお知らせされていませんが、重複するコードを誰かが使用した場合、最初のひとり以外は全員はじかれるという状況になっている模様。同一コードが14579個配布されていた場合、最大で14578人の株主様が「あれー?使えないなー?」となっていることになります。約6万人しか株主様はいないのに!

そして、面倒なのがここからの挽回です。このクーポンはオンラインストアで使う場合、「ペリペリをめくって使う」ことになります。一方、窓口で使う場合は、クーポンコードが使用済でない証明として「ペリペリをめくっていないこと」が求められます。「ペリペリをめくって、オンラインストアではじかれた重複被害者」は、窓口にてチケットを引き換えることはできないわけです。

その結果、どうなったかと言うと、「ペリペリをめくって使えないとわかった人」は、自分の氏名と連絡先とクーポンコードをお問い合わせフォームから連絡して、新規のクーポンコードを発行してもらうことになるのだそうです。クーポンコードの発行には3日程度かかる場合があるそうで、まさに手作業での挽回という様相。

あちこちの金券ショップやフリマサイトで普通に売買されているこの引換券が、実は使えないとわかったときの双方の面倒臭さ。株主様ではない人が、株主引換券が使えないと連絡してきて、その人にコードを送るというグレーゾーンの取引みたいなやり取り。僕が悪質セミナーの主催者なら、金券ショップで買ってきた引換券のクーポンコードをとりあえず全部「使えませんでした」って連絡してみて、「何回でも新規コードを発行してもらえる魔法の重複番号を見つける」という錬金術を指南するところです。上手くしたら今季はずっとタダで見られそうですよね!そんなに見たくないかもしれませんが!

↓窓口で使うときはめくっちゃダメ!面倒に巻き込まれないためにはめくらないのが吉!

まぁ、世の中にはたったひとりに4630万円振り込んじゃう市役所職員もいるわけで、14579個のコードが重複していることだってあるでしょう。一般的なコード印刷では「全数読み取りチェック」と「全数照合チェック」と「重複・欠番チェック」があるはずなので、ちょっと信じがたいミスですが、ミスったものは仕方ありません。西武だけが間違うのではなく、僕も、あなたも、誰かも、世界の全員が大なり小なり間違いながら生きています。間違いを責めるのはやめましょう。

ただ、コード印刷という緊張感の高い仕事でも、「よくわかんないけどヨシ!」という現場猫体質は生きているんだと思うと、ちょっと微笑ましくはなりますよね。そして、これから14758回の新規コード送付の作業が発生し、そのなかに「ワンチャンいけないかな?」で送ってくる嘘申請をはじいていく作業が発生すると思うと、同情を禁じ得ませんよね。

僕が上司なら「もういいよ、言ってきたヤツ全員に新規コード送っとけ」「どうせガラガラなんだから」「来ればメシくらい食うだろ」と雑処理を指示するところ。まぁ、そういう面倒臭がりのところにこそ「この会社、何回でもコード送ってくるぞ」「5万回申請したけど通ったわ」「こっからここまで全部ワシの席」という悪者は群がってくるのでしょうが。

もし、みなさんのなかに株主様や転売購入野郎がいらっしゃる場合、「ペリペリをめくらない」が互いにとって一番面倒のない方法です。オンラインストアで使えないという不便はありますが、今季前半まではそういう仕組みだったのです。前進したはずが進んでなかっただけで、今までより悪くなったわけではありません。めくらなければ、それ以上悪いことにはなりません。

どうか、哀れな埼玉西武ライオンズと、

手作業での挽回をやらされる職員のため、

ペリペリをめくらずに窓口で引き換える、

前時代的引き換えをお願いしたく思います。

愛する球団のため、面倒を引き受けましょう!



なお僕は、運試し気分を楽しみたいのでペリペリをめくって使うつもりです!