ここ数年でグッと便利に、そして身近になったサブスクリプション(サブスク)サービス。
今や略称の「サブスク」という言葉が一般化するほど、「聴き放題」や「見放題」といった月額制の会員サービスを利用は当たり前になりつつある。

特に2020年はコロナ禍の巣ごもり需要もあり、自宅で過ごす時間を有意義にしようと動画の見放題サービスに加入した人も多いだろう。
もちろん筆者もその一人で、前々から見たいと思いつつもまとまって視聴する時間がとれないことから加入を渋っていた動画見放題サービスに新たに加入し、今ではすっかりその虜になってしまっている。

そんな便利で魅力的なサブスクだが、それぞれは毎月数百円と安価ながらいつの間にか結構な額を支払っている可能性が高く、定期的な見直しを行うといいだろう。


○毎月のサブスクへの支払は1万円以上
筆者自身のサブスクサービスの見直しの話からしていこう。

まず加入しているものを書き出すと
 Microsoft Office 365 … 約1,200円
 Adobe Creative Cloud … 約4,000円
 Amazon Prime … 約500円
 Netflix … 約1,500円
 Apple Music … 約1,000円
 YouTube Premium … 約1,000円
 東映特撮ファンクラブ … 約1,000円
 dアニメストア … 約400円
 dマガジン … 約500円
 週刊少年ジャンプ+ … 約1,000円
 コミックデイズ … 約1,000円
となり、この合計は1万円を超えている。

例えばMicrosoft Office 365やAdobe Creative Cloudは仕事でも必要であり、従来であれば3〜4年に1度、10万円〜30万円近い支出でソフトウェアの最新版の購入をしていたこを考えれば、月額で払う金額は従来と同じかそれより安くなっているため損はしていない。
むしろ最新版ソフトウェアを常に使えるという点では「古いバージョンを使っているので、作業を行うパソコンの環境も最新にできない」といったしがらみもなくなるため、これは毎月支払うだけの価値のあるサービスだろう。

また、Amazon Primeは「お急ぎ便の送料が無料になる」など、注文した商品が当日〜翌日は手元に届く使い勝手の良さは、それこそ巣ごもり需要がまだまだ高い昨今、通販を便利にするという意味では必須だ。
もちろん、職業柄Amazonでの買物の頻度はどうしても高くなってしまうため、Amazonの使い勝手を高めることは必須といえる。

しかし、それ以外のサービスは完全に娯楽だ。
ここはそれぞれのサービスを見直すことで毎月の支払を大きく圧縮できるはず。

例えば「Netflix」はそこでしか見られない映像作品の多さが売りのサービスだ。
しかし限定作品を一通り見てしまった後は次にそうした作品が出てくるまでは一度退会してしまうという手もありだろう。

dマガジンやコミックデイズといった書籍の雑誌の読み放題サービスも、毎号買うよりかはサブスクで読み放題にした方が安い。
しかし本当に毎号買う必要があるかと聞かれれば、
・「特集に興味があった」
・「付録が魅力的」
こうした条件がなければ買わないし、連載されているマンガも単行本で購入していることを考えると「最新話を今すぐ読みたい」という欲求にさえ勝てれば解約してしまってもいいだろう。

サブスクの中でもこうした娯楽サービスは、
 ・加入しているからいつでも見られる
これがメリットであると同時に
 ・いつ見るかわからないけど、入っておけば便利
 ・加入手続きにカード番号などの入力は煩雑
このような怠惰な理由で継続したままという人も多いはずだ。

筆者自身もそうで、今回この記事を書くにあたり加入中のサービスを書き出してみて「緊急事態宣言下で加入して利用して、以降全く使っていない」なんてものもあった。
そこで不要不急でないサブスクを解約したことにより、毎月3,000円ほどの節約ができた。


○サブスクの加入状態を知るには
便利なサブスクだが、自分がどんなサービスに加入しているかわからないという人も稀にいる。
実を言うと筆者も上に書き出したサービスは二度ほど「そういえば…」と書き足しているくらいに、利用頻度次第では印象が薄く思い出せないものもあった。

サブスクの加入状態だが、その会員登録や課金の仕組みは大きくわけて3つあり、その3つを確認すれば自分の加入中のサービスが網羅できる。

1) 携帯会社のオプションサービス … 契約内容の詳細を確認
2) アプリストア … 定期購読やサブスクリプションの項を確認
3) サブスクのサービスサイト … 主にクレジットカード払いとなるため、カードの明細を確認

決済方法に応じてとなるが、サブスクサービスの多くは上記3つの方法で会員登録や月額の支払いが行われている。
ひとつにまとめることが難しいため、加入状態を把握するのもなかなか煩雑だが、一度確認してしまえば手順は覚えられる。
数百円しか毎月かからないなら…と、気軽に試したまま加入中のサービスが見つかるかもしれない。

また「初月無料」など、無料お試し期間中に視聴したいコンテンツを消化したにも関わらず、すっかり解約を忘れているケースもあるだろう。
使わなくなったサブスクの見直し、言うなれば2020年もあと少しで終わるため「サブスクの大掃除」に取りかかってみてはいかがだろうか。


執筆 迎 悟