特許庁がADR制度見送り。ライセンス料の設定困難
特許庁は今春、特許権者と利用者の間でライセンス交渉がこじれた場合、利用者の請求に基づき、行政が両者の間に入り、適切なライセンス料を決めるADR制度の導入検討を有識者会議で決定。政府の知的財産推進計画や未来投資戦略にも同案が盛り込まれた。
ただ、IoT(モノのインターネット)時代を迎え、標準必須特許紛争は通信業界にとどまらず、コネクテッドカー(つながる車)を開発する自動車業界などにも波及する。
業種間でライセンス料相場観の乖離(かいり)がある中、特許庁が個別に適切な条件を設定するのは難しいと判断。特許を利用する実施者のみが請求できるADR制度は、バランスを欠く恐れがあるとみて撤回を決めた。
