カード型ケータイ「NichePhone-S」実機レビュー。意外なほど俊敏な動作に驚き、通話品質はそれなり
カード型というだけでついついなんでも購入してしまいがちなジャイアン鈴木です。本誌にもレビューがすでに掲載されていますが、フューチャーモデルがカード型携帯電話「NichePhone-S」を11月10日に発売しました。

もちろん私は即購入(ヨドバシ・ドット・コムで1万770円)。恒例の自腹レビューをお届けいたします!
▲これがカード型アイテムのコレクション。お気に入りは右上のカード型髭剃りです。使ったことないですけども

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使ってみて速度に驚き、意外なまでの速さ



さてNichePhone-Sを使ってみて驚かされたのがその速度。意外にキビキビ動くんです。NichePhone-SはSoCに「MT6572A」、RAMを512MB、ROMを256MB、OSにAndroid 4.2を搭載していますが、最低限の機能とシンプルなUIを搭載しているおかげか、動作にストレスはまったく感じません。


▲0.96インチモノクロ有機ELディスプレイの解像度は128×64ドット。システムへの負担は最低限です


▲主要操作を動画で。曲リストの読み込みには少し時間がかかりますが、ほかの挙動は俊敏そのものです

しかし通話品質は「それなり」



まだ数回しか通話していませんが、通話品質はそれなりです。特にノイズが入ったりしませんが、ちょっとこもった感じ。VoLTEに慣れた耳には正直不満はありますが、それでも十分実用レベルです。また音が小さすぎるということもありません。


▲手のひらにすっぽり隠れる大きさなので、電話していても考えごとしているようにしか見えません。「なんでAmazon Echoの招待メールが届かないんだろう......」(時事ネタ入れてみました)

音楽再生品質もそれなり、でもチープさが〇


NichePhone-Sはボイスレコーダー機能と、音楽再生機能が搭載されています。MP3データを本体内ストレージにコピーすれば、本体スピーカー、またはBluetooth接続したイヤフォンから再生可能です。

肝心の音質は通話品質と同じくそれなりです。でも本体内蔵の小さなスピーカーが必死に鳴らしているのを想像すると、チープさが愛おしくなります。


▲ストレージ容量が256MBと限られているので、あまりたくさんの曲を入れるのはオススメできません。お気に入りの1曲を着信音に設定しましょう。MP3ファイルを「Ringtones」フォルダーに入れれば着信音に設定可能です

公式サイトはかなり情報充実も、一部のサポート情報間違いが惜しい



製品公式サイトはかなり情報が充実しているのですが、ワタシが使ったmineo ドコモプラン(Dプラン)のサポート情報が間違っていました。記事執筆時(11月16日)に認証方式は「CHAP」だと掲載されていますが、正しくは「PAP or CHAP」です。誤って設定するとデータ通信できないのでご注意ください。



とは言ってもフューチャーモデルは、IIJmio、BIC SIM、DMM mobile、イオンモバイル、YAMADA SIM、nuroモバイル、スマモバ、ドコモSIM、Y!mobile、mineo、NifMo、OCNモバイルONE、ソフトバンクUSIM、b-mobile、BIGLOBEモバイル、FREETEL、LINEモバイル、楽天モバイルなど、幅広いMVNOに対するサポート情報を掲載しています。フットワークが軽いですね。

Android搭載なのだから、連絡先ぐらいは同期したい



ここまではなかなかの満足度でしたが、個人的に一番の不満が、連絡先のインポート方法が限られていること。SIMカード経由でインポート、エクスポートが可能なのですが、GoogleやiCloudの連絡先からインポートしたり、同期ができません。

Android 4.2を搭載しているのですから、Googleの連絡先ぐらい同期したいですよね。


▲SIMカード経由の連絡先のインポート、エクスポートはできますが、やはり面倒。Googleの連絡先と同期してほしいところです

充電台はコンパクトだけど持ち歩きはイヤーン



充電台はコンパクトなのですが、わざわざ持ち歩くのはちょっと憂鬱。寸法的には余裕がありそうなので、やはりUSB端子を直接挿せるように設計してほしかったです。


▲下はマイクロUSB端子の大きさが比較できる「ARDUBOY」。NichePhone-Sはボタン、スピーカー、ストラップホールの配置の都合上、USB端子を用意できなかったのかもしれません

意外なまでのアクセサリー充実度にビックリ



そして意外なまでに充実しているのが、専用アクセサリーの種類です。Amazonなどを除くと、製品名(ニッチフォン エス)とは裏腹に充実していてビックリしました。ケースこそ販売されていませんが、前面、背面を保護するフィルムがミヤビックスとPDA工房から販売されています。なくす可能性が非常に高いSIMスロットカバーも864円と、比較的お手頃価格で販売されているほど。

末永くNichePhone-Sを利用するつもりなら、早めに買っておいたほうがいいですね。


▲NichePhone-S用SIMスロットカバー、マイクロUSBケーブルは販売されていますが、充電用マグネット式DC端子は用意されていません。できれば家用、外出用と使い分けたいので、アクセサリーとして販売されることを希望します!

もしNichePhone-S専用にSIMカードを契約するなら、DMM mobileの「通話SIM ライトプラン」をオススメします。下り通信速度は最大200Kbpsまでですが、データ量に制限なし。月額1143円で音声通話SIMカードを維持できます(通話料20円/30秒)。

メインの携帯電話として使うのにはちょっと厳しいですが、緊急用の携帯電話として財布に忍ばせておくのに最適なNichePhone-S。ジーンズのポケットにもラクラク入りますが、お尻で割ったり、ジーンズと一緒に洗っちゃう事故だけはご注意ください。


▲昔愛用していたエイビットの「ストラップフォン2 WX06A」。フリスクフォンという愛称で人気を集めた本製品を愛用していましたが、洗濯機で洗って壊してしまいました(写真は現役当時のもの)。昔から小さな端末が大好物なのです
NichePhone-S
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