ポッカ創業の哲学「まことに便利」が今も消費者に刺さり続ける理由
おなじみの「ポッカレモン」や「ポッカコーヒー」は創業者のアイデアから生まれた画期的な商品だった。新たな道を切り拓く精神は、今もなお従業員たちに脈々と受け継がれている。オンライン消費者コミュニティの開発・運営を手がけるクオン株式会社の武田隆代表取締役が、ポッカサッポロフード&ビバレッジ執行役員の大槻洋揮氏に、同社の「企業の遺伝子」を聞いた(この記事は2016年12月15日収録のラジオ番組「企業の遺伝子」の内容を活字にしたものです/オリジナル番組制作:JFN、番組企画:クオン株式会社、画像提供:ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社、構成・編集:編集工学研究所、番組パーソナリティ:武田 隆、春香クリスティーン)
創業のきっかけはレモンのカクテル
かわいらしい社名にも意外な由来が
春香クリスティーン(以下、春香) ポッカサッポロフード&ビバレッジの前身となる会社、ポッカコーポレーションは創業されてからどれくらい経つのでしょうか?
大槻洋揮(以下、大槻) 1957年、昭和32年に始まったので、創業60年になります。
春香 成り立ちは、どういうものなんですか?
大槻 創業者の谷田利景は、会社を興す前に名古屋でバーテンダーをしていました。当時、大人のおしゃれな飲みものとしてカクテルが大流行していたんです。でも、カクテルに欠かせないレモンが非常に高価でした。学卒の初任給がだいたい月給1万円の時代に、1個200円くらいだったそうです。
武田 隆(以下、武田) 今でいうと、5000円くらいってことですよね。
大槻 はい。若い人たちはおしゃれな、レモンを使ったカクテルを飲みたいんですけれど、高嶺の花だった。でも谷田は若者にカクテル文化を広めたいという想いがあった。それであれば、レモンに似たもの、合成レモンをつくって手頃な値段でカクテルを売れば、皆が喜ぶんじゃないかと考え、開発を始めたそうです。
春香 レモンを手軽に使えるようにしたいというところから始まったんですね。
大槻 レモンは味の変化が激しくて、合成レモンをつくるのはかなり苦労をしたようです。でも完成した合成レモンを仲間内で実際に使ってもらうと、大好評だった。
ずっと自分で事業を興したいと考えていた谷田は、じゃあこれで会社を立ち上げようということで、始まったのがポッカです。
