「ありがとう、宇佐美」と独紙が特集 デュッセルドルフ会長も“日本との絆”に手応え

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"宇佐美効果"を特集 シェーファー会長「日本で最もよく知られた10人のうちの一人」

 日本代表FW宇佐美貴史は、今夏にアウクスブルクからドイツ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフへ移籍した。

 3試合で2得点を挙げるなど、加入直後から結果を残しているが、商業面での貢献度も非常に高いとドイツ紙「EXPRESS」が特集している。

 同紙は「デュッセルドルフの新戦力。ありがとう、ウサミ」という見出しで、宇佐美加入による好影響を伝えている。デビュー戦となった10日のウニオン・ベルリン戦(3-2)でいきなりゴールを決めた宇佐美は、23日のザンクトパウリ戦(2-1)でも強烈な一撃でネットを揺らすなどピッチで輝きを放っている。

 クラブのロベルト・シェーファー会長は「タカシは日本で最もよく知られた10人の選手のうちの一人。我々のパートナーであるトーヨータイヤが、この移籍を可能にしてくれたのも偶然ではない」とコメントしている。

 2部のデュッセルドルフにとって、宇佐美獲得に際して年俸などの金銭面はネックとなったが、クラブスポンサーである東洋タイヤ社が移籍金を全額負担。さらに、シェーファー会長は「ウサミのお陰で、DAZNはより多くの試合を放送すると発表した。月曜日(10月2日)には早速、デュイスブルクとのダービーも放送される」と、“宇佐美効果”が各方面に好影響を及ぼしていると満足感を示した。

1週間ほど日本へ出張し「いい出会いがあった」

 そしてデュッセルドルフは、才能豊かな選手や新たなスポンサーとなり得る企業も多い日本に注目し、1週間ほど日本へ出張していたという。シェーファー会長は「いい出会いがあった。非常に興味深い話もできた。この旅は本当に価値のあるものだったよ」と手応えを語っており、日本との絆をより深めることに成功した様子だ。

 日本人コミュニティーがあることでも知られるデュッセルドルフ。記事によれば、6000人ほどの日本人が暮らしている。宇佐美の活躍が続けば、現地日本人の集客も増えることになるとクラブは期待しているという。日本サッカー界のスターである宇佐美は、デュッセルドルフと日本をつなぐ架け橋のような存在になっているようだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images