厳しい暑さの台湾、熱中症受診増加…1カ月半で541人

写真拡大 (全2枚)

(台北 16日 中央社)記録的な酷暑が続く台湾。衛生福利部(衛生省)は16日、今年5月1日から6月15日までに、台湾全土で541人が熱中症で医療機関を受診したと明らかにした。5月だけでも昨年同期比で75%増になったとしている。

中央気象局の統計では、46日間のうち、台北市で日中の最高気温が30度を超える真夏日となったのは35日。そのうち12日は35度を超える猛暑日となったほか、今月1日には同月としては観測史上最高の38.7度を観測した。16日も最高気温は37.4度に達している。

三軍総医院(台北市)では、5月6日に今年初の熱中症患者を収容。同医院熱中症予防センターの朱柏齢主任は、1カ月半で5人が搬送されており、例年より早く、人数も多いと語る。

ランニングイベントのゴール直前に倒れて搬送された女性(39)は、病院到着時に体温が42度まで上昇。4時間後に意識を回復したが、腎臓機能が低下するなど一時は危険な状態になった。前日に十分な睡眠をとらず、ゴール前にピッチを上げたことが災いしたという。

朱主任は頭痛や吐き気、意識が朦朧(もうろう)とした場合は直ちに涼しい場所で休み、氷嚢(ひょうのう)や冷やしたタオルなどで首や脇などを押さえて体温を下げるようアドバイスしている。

(張茗喧/編集:齊藤啓介)