トヨタ自動車<7203>は13日、米国で販売したハイブリッド車「プリウス」の一部の電気系統に不具合があるとして、同社の米国現地法人が約7万5000台を自主回収・修理すると発表した。また、日本国内でも、2003年8月-2004年11月に製造した同車種約7万台に同様の不具合が見つかったため、自主的に無償修理する。

  トヨタの米国法人は13日、電気系統の不具合から、まれにエンストを起こす恐れがあるとして、米国で販売したハイブリッド車「プリウス」の2004-2005年モデルの一部、約7万5000台を自主的に無償修理すると発表。米国での対象車は2003年8月-2005年2月製造までだが、これは米国モデルが左ハンドル車で、日本の販売車と異なるため。これらの製造年月に該当するプリウスは、車載コンピューターのプログラム・ミスから、ダッシュボードの警告ランプがついてからエンストを起こすという。ただ、トヨタではハイブリッド車である同車種は、電気モーターで走行を継続できるため、安全上の問題はないとしている。

  米道路交通安全局(NHTSA)は、「プリウス」の68件のエンスト報告を受け、調査を開始していたが、トヨタが自主修理を行うと決めたことで、調査を終了した。エンストによる事故や負傷者は報告されていない。

  同社の広報部は、「NHTSAによるリコールには至っておらず、日本でも(監督官庁への)リコールの届出は行わない」と述べた。【了】