日本気象協会は27日、梅雨時期(6月から7月)の天気傾向に関する情報を発表した。

 同協会によると、今年は、東太平洋の赤道付近の海面水温が平年に比べて高くなる「エルニーニョ現象」が5年ぶりに発生する可能性が高いため、九州から東北にかけては梅雨入りと梅雨明けが遅くなると見込んでいる。

 6月は梅雨前線が沖縄付近に停滞し、あまり北上しないため、沖縄と奄美では曇りや雨が多いものの、九州から北海道にかけては晴れの日が多いという。このため、九州から関東にかけての梅雨入りは6月中旬以降、東北の梅雨入りは6月下旬以降と平年より遅くなる見込み。また、気温は平年並みかやや高くなるという。

 一方、7月は、6月に比べて北上した梅雨前線が本州に停滞する上、太平洋高気圧の張り出しが弱いため、九州から東北にかけては曇りや雨の日が多いという。このため、梅雨明けが遅くなる見込み。特に、くずついた天気が長引く東北では、梅雨明けが8月になる可能性がある。

 気温は、九州から関東までは平年並みであるものの、東北では平年より低く、肌寒くなるという。なお、沖縄と奄美では、晴れの日が多く、気温も平年並みか平年よりも高くなるという。