彼のことを「貧しい会長」と言うべきなのかもしれない。ラツィオのクラウディオ・ロティート会長は、取締役会の仕事で一銭も受け取っていないのだ。一方、ユヴェントスのアンドレア・アニェッリ会長は、年間49万ユーロ(約5000万円)を受け取っている。

これは、2011-12年度の決算とともにユヴェントスとラツィオが提出した両チームの給料に関する報告書で分かったものだ。ラツィオはロティート会長含め、7人の取締役全員が1ユーロも給料を受け取っていない。

ユヴェントスは違う。アニェッリ会長だけでなく、マーチャンダイジングの幹部アルド・マッツィアが約39万ユーロ(約4000万円)、パヴェル・ネドヴェド氏が20万ユーロ(約2000万円)、そして代表取締役とゼネラルマネジャーを兼任するジュゼッペ・マロッタ氏が、165万ユーロ(約1億7000万円)を受け取っている。

ユヴェントスは2011年、損失補てんのために1億2000万ユーロ(約120億円)を増資しなければならなかった。だが、まだ4860万ユーロ(約50億円)の赤字だ。一方のラツィオは、58万ユーロ(約6000万円)とわずかの黒字。だが、旧体制から引き継いだ国税庁に対する6600万ユーロ(約68億円)の負債があることを忘れてはいけない。