先日、2015年における日本の1人あたりGDPがOECD(経済協力開発機構)加盟35カ国中20位と1994年以降で過去最低を記録したことが日本国内で広く報じられた。円安の進行によるドルベースでの目減りが大きな要因とされるが、22位だった韓国国内では「日本に追いつきそうだ」との見方も出たようである。(イメージ写真提供:123RF)

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 先日、2015年における日本の1人あたりGDPがOECD(経済協力開発機構)加盟35カ国中20位と1994年以降で過去最低を記録したことが日本国内で広く報じられた。円安の進行によるドルベースでの目減りが大きな要因とされるが、22位だった韓国国内では「日本に追いつきそうだ」との見方も出たようである。

 中国メディア・今日頭条は12月29日、「日本はどのような強さで韓国を圧倒しているのか」とする記事を掲載した。記事は1人あたりの収入においてかつて日本は韓国をはるかに上回っていたものの、ここ数年は円安によって両国の水準があまり変わらなくなったと紹介。しかし一方で、日本はさまざまな点においてなおも韓国を圧倒しているとし、その事例について説明している。

 まず、社会構造では封建時代の名残りともいうべき身分差別が、日本よりも韓国において色濃く残っている点を挙げた。文化では、歌やドラマなどエンターテインメントでは「韓国の完勝」としながらも、ハイレベルな文化については日本が依然として大きな差を付けているとした。その理由として、韓国が漢字を廃止してしまったこと、そして、韓国は近年豊かになったばかりであり、日清戦争後に巨額の賠償金を得て豊かになった日本に比べ、文化を育て発展させる金銭的な基盤が弱い点を挙げている。

 記事は最後に、日本が韓国を様々な点で大きく上回っているのは、これまで蓄えてきた「貯金」があるからだと説明。その「貯金」はなおも厚く、韓国が追いつくには少なくとも20年以上はかかるとした。

 かねてよりの経済的な冷え込みに加え、政治的な大混乱が発生し、ネガティブな印象が目立った2016年の韓国。混乱は17年に持ち越されることになったが、韓国の市民たちは少しでも明るいい年になるよう祈っているはずだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)