職業はホステス?主婦? 衛生署の調査に非難殺到

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(台北 6日 中央社)行政院衛生署の国民健康局は先ごろ、児童の歯磨きや食習慣を調べるためのアンケート用紙を全国に配布したが、保護者の職業選択欄に「踊り子・ホステス・専業主婦」などが同一職種として記されていたことが分かり、担当者は6日、これについて陳謝した。

同調査は、小学生の口腔衛生状態を調べる目的で、台湾の19の自治体で実施された。

問題とされたのは、家庭環境に関する基本情報の部分。保護者の職業を「非技術職」「技術職」「半専門職」「専門職」「上級専門職」の5種から選択するようになっている。

このうち、非技術職には「踊り子・ホステス・家政婦・門番・清掃員・農民・漁民・専業主婦」などが該当するとされ、専門職は「小中学校校長・裁判官・弁護士・エンジニア・警察官・作家・音楽家・記者」など、高級専門職は「大学学長・裁判長・医師・科学者・国会議員・社長」などとなっていた。また、地方議員は半専門職とされている。

調査用紙を受け取った市民がこれをフェイスブックに掲載したところ、「職業差別意識丸出し」などと非難が殺到。中には「日本では漁民は“漁師”と呼ばれ、専門職人として社会から尊重されている」などの意見もあった。

衛生署長は6日、内容が不適切であることを認め、国健局の孔憲蘭副局長は、調査票の制作・配布は外部専門家への委託だと説明した上で、すでに配布を中止し回収に取りかかっており、深く反省したいと陳謝した。