日本とロシア間の北方領土をめぐる領土問題が激しさを増しており、日露双方が強硬姿勢をくずしてしないことについて、中国の網易新聞は「領土問題で日本はますます窮地に」と報じた。

 2010年11月にメドベージェフ大統領が北方領土を視察して以来、ロシア側は政府高官が相次いで視察を行い、日本側の強い反発を招いた。双方の舌戦が続いており、日本の菅直人首相は、メドベージェフ大統領の北方領土視察を「許しがたい暴挙」と非難したが、メドベージェフ大統領は「北方領土はロシアの重要な一部」と述べた。

 ロシアの高官は相次いで北方領土へ上陸し、詳細な開発計画を立てて、日本を刺激しているが、記事は、「領土問題の激化は、双方ともに自国内の政治情勢と密接な関係がある」と指摘。日本では、菅直人首相が内外とも苦境に立たされており、民主党内での争いから経済刺激策まで、難しい問題に直面しており、「菅首相は世論の支持を得る必要があり、領土問題で強硬姿勢を示すことは効果的な方法なのだ」と考察した。

 また、ロシアでは2012年に大統領選挙を控えており、メドベージェフ大統領の北方領土視察は、国内世論の支持を得るためであるとも言える。また、別の角度から見ると、北方領土は戦略的に重要な位置を占めており、米国の戦略的な重点が東北アジアに移っている現在、米国は日本と韓国との同盟関係を強固にし、空母、ステルス機、潜水艦などの先端軍備をそれらの地区に配備しており、これがロシアにとっては脅威となっているようだ。

 記事は、「日本は隣国との間には少なからぬ領土問題を抱えている、日本が強硬な姿勢をとることは、問題解決に不利となるだけでなく、かえって多くの矛盾を生み、問題をさらに複雑にする」と主張し、日本の強硬姿勢は、東北アジア地区における日本の地位をますます脇へ追いやることになるだろう、と結んだ。(編集担当:畠山栄)



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