カリフォルニア州サンディエゴの太平洋岸のビーチ。世界の海洋はこの時期としては記録的な高温になっている=6月20日/Kevin Carter/Getty Images

CNN)地球の海水温が1年のこの時期としては前例のない水準に達している。新たなデータによると、6月は過去最高記録を更新しており、世界の気象や海洋生物に憂慮すべき影響がありそうだ。

人工衛星や船舶、ブイからの測定値を組み合わせた欧州の「コペルニクス気候変動サービス」のデータによると、6月21日の世界の平均海面水温は20.86度に達し、2024年に記録した従来の6月の最高記録をわずかに上回った。

この記録は別のデータセットでも確認された。非営利団体メルカトル・オーシャン・インターナショナルが運営するコペルニクス海洋サービスのデータによると、6月21日の海水温は21度に到達。24年の従来の記録を塗り替えた。

異常な高温を引き起こしているのは、赤道付近の熱帯太平洋沿いで海水温が異常に高くなる自然の気候現象「エルニーニョ」だ。今回のエルニーニョ現象はまだ始まったばかりだが、ここ数十年で最も強力な水準へと強まる可能性がある。

それに加え、人為的な気候危機も温度を押し上げる要因になっている。何十年もの間、海は地球の熱を吸収する役割を果たしており、人間による化石燃料の燃焼で発生する余剰な熱の9割を吸収してきた。

英国南極観測局の海洋学者マイケル・メレディス氏は「従って海面水温の上昇自体は意外なことではない」と指摘しつつも、「ただ、我々がいま目にしている温暖化のペースは憂慮すべきものだ」との見方を示した。

この前例のない6月の暑さが一時的なものなのか、それとも今後の予兆なのかは不明だが、専門家からは懸念を表明する声が上がる。

コペルニクス気候変動サービスのカルロ・ブオンテンポ所長は「現在の状況は新たな局面の始まりに過ぎず、再び未踏の領域へと突入している可能性もある」「海水温がこれほどの水準にあり、エルニーニョ現象も目前に迫っていることを踏まえると、今後数カ月でさらに気温の記録が塗り替えられる可能性が高い」との見方を示した。