「夜のスマホ」は更年期悪化の“原因”?大人が『やめる』3つの効果【医師監修】

食事・運動・睡眠・ストレス管理を組み合わせた総合的なアプローチが、更年期の不調を和らげる鍵となります。規則正しい生活リズムを整えることで、乱れた自律神経が少しずつ落ち着いてくる可能性があります。セルフケアで改善が難しいと感じたときは、婦人科などへの相談も、長期的な健康管理の選択肢の一つです。

監修医師:
馬場 敦志(宮の沢スマイルレディースクリニック)

筑波大学医学群医学類卒業 。その後、北海道内の病院に勤務。 2021年、北海道札幌市に「宮の沢スマイルレディースクリニック」を開院。 日本産科婦人科学会専門医。日本内視鏡外科学会、日本産科婦人科内視鏡学会の各会員。

食事と生活習慣を組み合わせた更年期障害への総合的アプローチ

更年期障害の症状を効果的に管理し、この時期を前向きに乗り越えるためには、食事、運動、休養(睡眠)、ストレス管理といった生活習慣全体を見直し、医療の力も適切に借りるという総合的なアプローチが不可欠です。生活の質を維持・向上させるための鍵となります。

規則正しい生活リズムが症状を安定させる

ホルモンバランスの乱れに揺らぐ更年期の心身にとって、規則正しい生活リズムは、症状を安定させるための強力な土台となります。毎日できるだけ同じ時間に起床・就寝する習慣は、乱れがちな自律神経を整えるのに役立ちます。特に、朝の光を浴びることは、体内時計をリセットし、夜の自然な眠りを促すメラトニンの分泌を整える上で非常に効果的です。また、質の良い睡眠を確保するためには、就寝前のスマートフォンやPCの使用を控え、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるなど、リラックスできる就寝儀式(スリープセレモニー)を取り入れることもおすすめです。食事、運動、睡眠という生活の3本柱を意識的に整えることが、更年期の不調全般に対する最も基本的で重要な対策と言えるでしょう。

専門家への相談と定期的な受診の重要性

セルフケアを試みても症状が改善しない場合や、日常生活に支障をきたすほどつらい場合は、決して一人で我慢しないでください。婦人科や、更年期外来を設けている医療機関に相談することをためらわないでください。医師は、詳しい問診や血液検査(ホルモン値の測定)、骨密度検査などを通じて、あなたの状態を客観的に評価し、HRTや漢方薬など、個々の症状やライフスタイルに合った最適な治療法を提案してくれます。更年期障害の治療は、単に症状を抑えるだけでなく、その後の長い人生を健康に過ごすための予防医療という側面も持っています。定期的に受診し、専門家とコミュニケーションを取りながら身体の変化と向き合っていくことが、長期的な心身の健康管理につながります。

まとめ

更年期障害は、エストロゲンの減少によって引き起こされる多様な身体的・精神的変化であり、適切なサインの把握と早期の対処が重要です。ホットフラッシュや気分の変動、睡眠の乱れなどの症状は、生活の工夫や食事内容の見直し、さらには医療的な治療によって改善が期待できます。「我慢するしかない」ではなく、「できることから始める」という前向きな姿勢で、専門家への相談も含めた総合的なケアを検討してみてください。

参考文献

厚生労働省 e-ヘルスネット「更年期障害」

女性の健康推進室 ヘルスケアラボ「更年期生涯とは?」

食品安全委員会「大豆及びイソフラボンに関するQ&A

厚生労働省 e-ヘルスネット「骨粗鬆症の予防のための食生活」

日本産科婦人科学会「更年期障害に対するそのほかの治療法