Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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川勝前知事の時代から長年議論され、静岡県内での工事が行われてこなかったリニアについて大きな動きが…。

鈴木知事が、早ければ7月にも着工を容認する可能性があることが分かったのです。

関係者によりますと、県はリニア静岡工区の着工に必要となる「自然環境保全協定」を、早ければ7月にもJR東海との間で結ぶ方向で調整に入ったということです。協定の締結は事実上、着工を容認するものです。

23日の県議会で、今後の見通しについて質問を受けた知事からは、踏み込んだ発言が…。

(鈴木知事)
「JR東海は、リニア中央新幹線整備に対する大井川流域住民の皆様の理解醸成を図るため、静岡市を皮切りに大井川流域8市2町において説明会を順次開催してまいりました。また、着工に向けて必要となる法令上の手続につきましては…鋭意調整を進めているとJR東海から聞いております。こうした状況を踏まえますと、これまで私が申し上げてきた着工の判断に必要な材料は着実に整いつつあると認識をしており、それほど遠くない時期に何らかの考えをお示しできると考えている」

「それほど遠くない時期に何らかの考えを示す」と公言しました。

ただ着工を容認するという報道に関しては、何も答えることはなく…。

(鈴木知事)
「すいません、いま何もございませんので、すいません…」

リニアの工事を巡っては、さかのぼること2013年。JR東海が「大井川の流量が最大で毎秒2トン減る」という予測を示したことから、一気に問題視されることに。

川勝前知事が求めたのは、トンネルを掘った際に県外へ流れ出る湧き水の全量を戻すことでした。

(川勝 前知事・2019年)
「いざ悪影響が出た場合にどうするか、きちっと協定で文書化して誰もが分かるようにしてからでないと工事はできない」

(川勝 前知事・2020年)
「水につきましては地表水、地下水、これは一滴も譲らない。静岡県に関する限りリニアは不要であるということであります」

ただ、2年前に川勝前知事が電撃辞職し…、鈴木知事が就任すると、リニアを取り巻く状況は一変。

(鈴木知事・2024年)
「JR東海との対話をスピード感をもって進めてまいります」

就任して翌月には、JR東海の丹羽社長とトップ会談。

その後、JR東海が新幹線「ひかり」の停車本数を増やすというメリットを打ち出し。水利用に影響が出た場合の機能回復や費用負担をJR東海が行うことで合意。急速に進展し、3月には県の専門部会で残されていたJR東海との対話、28項目をすべて完了していました。

議論に区切りがついたことに当時、知事は…。

(鈴木知事)
「多くの関係者の皆様によって丁寧に議論をしていただきまして、これが終了したということは大変意義深いことだと思います」

その上で、着工の判断をする時期については…。

(鈴木知事)
「できるだけ早い時期に、そうした決断ができるように、引き続きJR東海にはですね、真しな対応をお願いしたいと思っております」

着工に関して、JR東海からの県民への説明や、河川法などの法令上の事務手続きの状況を見て判断する方針を示していました。

そして、5月26日から行われたのが、JR東海によるリニアの住民説明会。

県の職員も同席するかたちで実施され、静岡市で初めて開催されたほか、大井川流域10の市と町で計22回行われ、6月22日で終了しました。

(説明会の参加者)
「(説明は)なかなか良かったと思います。思った以上に、流水量や用水量の変化を気にしていたが、現状を把握をしっかりやっている」

(説明会の参加者)
「もうちょっと素人にも分かるような内容だったらよかったかなと。分からなかったことは多少分かった。割と向き合ってお話ししてくれてるんだなと伝わりました」

住民説明会について、23日、知事は…。

(鈴木 知事)
「説明会に同席した県職員からは、1137人と多くの人が来場され、JR東海がひとりひとりに対して丁寧に説明していたなどの報告を受けており、今回の説明会が大井川流域住民の皆さまに寄り添ったものであったと感じておりますが、県民の皆さまの理解醸成につきましては、さらに説明会の実施状況の詳細を整理するとともに、JR東海からの状況報告などにより確認をしてまいります」

そして6月からは静岡市議会や島田市議会で、議会へのJR東海による説明会や勉強会も実施されるようになり…。

6月23日午後3時からは県議会への説明会も行われました。ある議員は…。

(議員)
『住民説明会が終わり、議会への説明も行って“外堀が埋まった”ということだろう』

(議員)
『県が描いていたシナリオの通りではないだろうか』

川勝県政と鈴木県政の両方で副知事を務めた森 貴志氏に、今回の報道について話を聞くと…。

(森 貴志 前副知事)
「知事の判断といたしましては、県側では、専門部会がございました。28項目…専門家の先生がどう判断するのか…というのがございまして、それが終了して納得が得られたという段階になりました。その次に、これが最も重要なのですけれども、流域の市町ですね。その説明会が終了して、終了した段階でですね、そこの感触を職員から聞き取るなり、JR東海から聞き取るなりしてですね。基本的にはこの2つの条件が、知事の中ではそろったということではないかというふうに思います」

ただ、リニアを担当してきた身としてこんな思いも…。

(森 貴志 前副知事)
「やはり私が心配しているのはですね、流域の市・町の皆さま方がど
う思うのかというのが、これは最も気になるところでございまして…住民の皆さま、もちろん(理解が)100パーセントということにはどんなものにもなりませんので。JR東海にですね、懸念があったら、その都度申し出て、解消していくと、そういった仕組みが出来上がっているのであればよろしいかというふうに思います」

7月に知事が容認した場合、着工自体はいつになるとみているでしょうか。

(森 貴志 前副知事)
「知事の判断で、法令の手続きが完了して、知事が容認をするとい
うことになれば、(JR東海は)いつでも工事ができますので…なるべく速やかにJR東海も工事を進めるんじゃないかというふうに思います」

着工した場合に大事だと思うことは。

(森 貴志 前副知事)
「情報ですね。工事が見えるとこでやってないんですよ。基本的に言うと、その水資源の場合ですね、流域市町の方々と身近なところで
起きていないんですよね。何が起きてるのかというのを、JR東海が、もう常々ですね、その情報を公開して、今何が起きているのか。それは良いも悪いも含めて、情報公開していく…ということに尽きると思います」