【休日クラシック・ポルシェ・アーカイブ #18】1974年ポルシェ911カレラRSR 3.0「排気量を2992ccまで拡大して誕生」
1974年 ポルシェ911カレラRSR 3.0
ポルシェが911カレラRSR 2.8の戦闘力を高めるために、排気量を3リッター・クラスいっぱいとなる2992ccまで拡大して誕生したのが、ポルシェ911カレラRSR 3.0である。
【画像】クラシック・ポルシェ・アーカイブ #18 1974年 ポルシェ911カレラRSR 3.0編 全3枚
エンジンはボアを95.0mmに拡大することにより2992ccまで拡大され、クランクケースの材質をマグネシウムからより堅牢なアルミニウムに変更。このほか圧縮比を9.8:1から10.31:1へと高め、ハイリフトカムシャフト、ツインプラグ・イグニッション、デュアル・メガホンエグゾーストを採用し、最高出力は330hpを獲得。

1974年 ポルシェ911カレラRSR 3.0 ポルシェ
パワーアップと共にレースにおいてより大きなメリットとなったのは、これらの変更により信頼性を大幅に向上させた点だった。
サスペンションで最も重要な変更点は、従来911で使用されていたトーションバーに代わり、RSR 3.0では調整しやすいコイルスプリングを採用したことにある。
ブレーキは余剰になっていたポルシェ917用のローター&キャリパーと、センターロック式ホイールが流用された。フロントに10.5インチ、リアに14インチのホイールを覆うワイドなファイバーグラス製オーバーフェンダーのおかげで、RSRはRSとは著しく異なる迫力ある外観となった。リアのオーバーフェンダーには、ブレーキ冷却用のエアインテークが設けられている。
必要最低限のもの以外はすべて取り除かれた
フロントバンパー、エンジンカバー、トランクリッド、そしてリアのスポイラーにファイバーグラスを採用。さらなる軽量化のため、サイドウィンドウは軽量なプレクシ製に置き換えられ、インテリアは必要最低限のもの以外はすべて取り除かれた。これにより車重は900kgまでシェイプアップされていた。
安全性の確保と構造剛性の向上のため、アルミニウムチューブ製のフルロールケージが採用されている。
1974年のポルシェ・ワークスチームは、911のターボチャージャー搭載モデルの開発に注力しており、これは最終的に934および935へと発展する。そのためカレラRSR 3.0のワークス活動は、ル・マンなどの主要レースに限られた。
活動はプライベートチームに委ねられ、ヨーロッパのクレマーやジェロ、そして米国のブルモスなどの有力チームが名を連ねた。カレラRSR 3.0はあらゆるライバルを圧倒し、ヨーロッパとアメリカのGTクラスで数多くの総合優勝を飾る。ヴァイザッハで製造された54台のカレラRSR 3.0に加え、多くの顧客が従来の911をRSR仕様にアップグレードして参戦していた。
●空冷水平対向6気筒 2992cc ●330hp
(当連載は、基本的に土日祝日の午前9時11分に公開しています)
