記事のポイント米国市場で日本製ラグジュアリー商品や中古品の需要が高まり、eBay Japanは越境EC市場の拡大に対応。日本の出品者を支援するため、真贋保証や物流ソリューション、整備済み商品プログラムを強化している。日本で流通している商品の信頼性を活かし、米国市場以外への販売拡大と出品者支援を進めている。
eBay Japanは3月7日に都内で事業説明会を行い、米国市場における日本の商品への需要拡大や、それに伴うeBayの取り組みについて発表した。日本の出品者が販売するラグジュアリー商品や中古品が人気を集めており、日本からの越境EC市場が拡大していることから、eBay Japanは日本の出品者を支援する施策を強化し、安全で円滑な取引環境を整備する。説明会で岡田雅之社長は、今後も日本市場への積極的なサポートを続け、グローバルなeコマースプラットフォームとして成長を加速させる意向を示した。eBayの調査によると、米国では日本の中古品は特に人気が高く、時計やジュエリー、ハンドバッグ以外にも、デジタルカメラや自動車のパーツなどにも高い需要があることが明らかになった。また、購入者は38歳以上で年収1500万円以上の高所得者層が中心であり、特に男性の購入者の割合が多いことが特徴だ。特に米国の購入者のあいだでは、日本の商品に対する信頼が高く、品質の高さや品揃えが充実である点や価格などが評価されているという。さらに、訪日外国人の増加も追い風であり、帰国後も日本の商品をECで購入する傾向が顕著となった。加えて、円安の進行により海外の購入者にとって日本の商品が割安となったことも、米国市場での需要が一層高まった要因だ。

eBay Japanの手厚いサポート体制

こうした需要拡大に対応するため、eBay Japanは日本の出品者を支援する体制を強化している。「真贋保証サービス(Authenticity Guarantee)」では、高額アイテムの信頼性を向上させるため、専門の鑑定機関による真贋確認を提供し、バイヤーの不安を軽減するとともに売り手の信頼を高めている。また、日本国内の郵便局やコンビニから簡単に海外発送が可能となる物流ソリューション「eBay SpeedPAK Economy」を導入し、物流コストの削減と利便性の向上を実現する。

eBay Japan資料より抜粋(クリックして拡大できます)

さらに、2025年3月からは、日本の出品者向けに「Refurbished Program(整備済み商品プログラム)」を展開し、PCやオーディオ機器、スポーツ用品などの整備済み商品に保証を付与することで、中古市場の信頼性を高めている。一方でマーケティング施策としては、ピンタレスト(Pinterest)やSnapchat(スナップチャット)との提携を活用した施策を実施。また、日本ではまだ展開されていないが、OpenAIのAI技術「Operator」の導入により、買い物エージェント機能など、購入者の利便性を高める取り組みも進めている。

日本の出品者が世界で活躍できる環境を整備

岡田社長は、「日本の商品はアドバンテージがある。品質や信頼性だけでなく、真贋保証という付加価値においても優れている」と強調。今後も日本市場への積極的な支援を続け、グローバルなeコマースプラットフォームとして成長を加速させていくつもりだ。

会見で話す岡田雅之社長

日本の商品は引き続き世界中で高い需要を誇っており、このトレンドは今後も続くと考えられるなか、eBay Japanでは出品者向けのサービスとサポート体制を一層強化し、真贋サービスの拡大やRefurbished Programの導入を通じて、より安全で安心、そして使いやすいマーケットプレイスの実現をめざしている。また同社は、米国市場だけでなくほかの国への販売も拡大し、日本の出品者が世界市場でより活躍できる環境を整えることに注力する。文/坂本凪沙画像/Shutterstock