Photo: Samsung

あまり信じたくはない内容ですが…。

購入した製品は、ユーザーが修理する権利まで保証されるべきだとの流れが加速しています。でも、その裏には複雑な事情があったりするのかもしれません。Samsung(サムスン)のGalaxyシリーズ端末をめぐり、残念なニュースも飛び出していますよ。

セルフ修理キットの販売提携打ち切り

このほどiFixitは、北米などで実施していたSamsungと提携するセルフ修理キットの提供について、そのパートナーシップ打ち切りを発表しました。純正パーツとマニュアルを用意し、ユーザーが自由にGalaxyスマホなどを修理できる権利を促進! そんな理想的なアプローチと見られていたのに、現実はやや異なってもいたようです。

例えばSamsungは、供給するパーツの量をかなり低く抑えていた模様。いつでもユーザーがiFixitにオーダーし、必要なパーツを入手して修理できるような体制ではなかったみたいですね。またThe Vergeは、Samsungから供給されるパーツが常に高額で、ユーザーにとって不要なものまで一緒に購入させられる実態などを暴露しています。

メーカーの本音は…?

いまスマートフォンやコンピュータをめぐっては、できるだけ購入したものを長く使い続けられることが重視され始めています。Google(グーグル)はPixelスマホを7年アップデート保証したり、Chromebookの10年保証などもスタートしました。SamsungだってGalaxyユーザーに対し、購入したらユーザーが自由に自分でパーツを購入して修理交換でき、サステナブルな利用環境を整えていることをアピールしたかったはず。

しかしながら、今回のiFixitとの提携解消から見えてきたのは、どこまで全面的にサポートしていたのか怪しまれるような姿勢。パーツの交換修理を依頼してきたユーザーの個人情報の収集を、独立系の修理ショップなどに求めたり、純正パーツ以外を使っているユーザーを見つけたら通報を義務づけるなんて契約条項すらあったとか。ショップとしては、Samsungから純正パーツを入手できる代わりに、しかたなく協力せざるを得ない面もありそうですね。

もしいつまでもユーザーが同じ製品を買い替えずに使い続けたら、新製品が売れなくなる? メーカーにとって、サステナビリティや修理する権利というものは、歓迎できるばかりではない本音があったりするかもしれません。でも、その姿勢の違いで、ユーザーから選ばれるかどうかも変わってくる時代になっていきそうですよね。

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Source: iFixit via The Verge