Twitchの女性ストリーマーがゲーム内ボイスチャットで性加害にあったことを告白し、犯人を厳罰に処すよう求めました。この声が大きく拡散されてゲームプロデューサーの元まで届き、オンラインゲームにおけるハラスメント対応について議論が白熱しています。

Valorant Player Gets AFK Ban For Leaving Match Over Rape Threat

https://kotaku.com/valorant-toxic-voice-chat-riot-games-twitch-streamer-1851478823



色んなオンラインゲームをプレイしたことがある人ならば、FPSやMOBAといった対戦型ゲームは他のゲームに比べて特に他プレイヤーの暴言が多いことを知っているはずです。

2024年5月13日、Twitchストリーマーのテイラー・モーガン氏が、FPSゲームの「VALORANT」のプレイ中に他プレイヤーから「レイプする」などと暴言を吐かれたと告白しました。

モーガン氏は当該シーンを切り抜き、X(旧Twitter)に投稿。ゲーム運営元のRiot Gamesにメンションを付けつつ、「あなたたちに何とかしてほしいです。私は信じられないほど強い人間で、とてもとても長い間ストリーミングをしてきましたが、こんなことを言われるような心の準備はできていません。このような行為に対抗するにはアカウント停止だけでは不十分で、二度とゲームをプレイできないようハードウェアレベルの禁止措置が必要です。もしこれが罰せられないのであれば、Riot Gamesはゲームをプレイしている女性やマイノリティのことなど何一つ気にしていないのだと受け止め、ボイコットするために結集します」と述べました。





この報告はゲーマーからの大きな反響を呼びました。「バルダーズ・ゲート3」登場キャラクターの声優を務めた俳優のデイブ・ジョーンズ氏は「企業は問題を認め、このようなクズどもを永久追放する必要がある。(性差別発言で有名な)アンドリュー・テイトのような思考回路は即刻消え去るべきだ」とのコメントを寄せ、「Psychonauts 2」のアートディレクターを務めたリゼット・ティトル=モンゴメリー氏は「有害なプレイヤーは年間数十億ドル(数千億円)の損害を与えている」と指摘しモーガン氏に賛同。「Halo 2」のデザイナーを務めたハイメ・グリーズマー氏は「Halo 2の(他人に近づくと声が聞こえる)近距離チャットで何が起こっているのか女性プレイヤーに見せてもらった結果、翌日にはHalo 3から同機能をカットしました」と述べ、暴言を排除するのは事実上不可能だとの見方を示しています。

モーガン氏への反対意見もあり、「それほど悪い発言ではない」と主張する声や、「ただ受け流すべきだった」との声が寄せられているとのことです。

当該報告はVALORANTのエグゼクティブ・プロデューサーを務めるアンナ・ドーラン氏の元にも届き、ドーラン氏は「あなたがこのような経験をしなければならなかったことをとても残念に思います。私たちは該当アカウントに対して行動を起こしていますが、それだけでは十分ではないこともわかっています。私たちのチームは常に対策ツールの開発に取り組んでいますが、改善の余地はあります。いつかこの問題を解決できることを願っていますし、私を信じる理由はないでしょうが、このことは私たちにとって大きな意味があり、大きな優先事項であることを約束します」と述べました。





モーガン氏の言う「ハードウェアレベルの禁止措置」が可能なのかどうかを尋ねられたドーラン氏は「すでに検討しました。いくつか複雑なところはあるものの、将来的に導入できるはずです」と返しています。

なお、モーガン氏はハラスメントを受けた直後にゲームを切断したため切断ペナルティを受けましたが、これは後に解除されたそうです。切断ペナルティ警告には、皮肉にも「チームと一緒に勝利を目指すにはチームワークとリスペクトが不可欠です」と記載されていました。





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