現在はボローニャでプレーするアルナウトビッチ。(C)Getty Images

写真拡大

 イギリスやイタリアのメディアは、マンチェスター・ユナイテッドが33歳のオーストリア代表FWマルコ・アルナウトビッチの獲得を狙ったものの、オファーをボローニャに断られたと報じている。クリスチアーノ・ロナウドの去就が注目されるなかで浮上したこの報道を受け、ユナイテッドに批判の声が寄せられた。

 ユナイテッドはプレミアリーグ開幕戦でブライトンに1-2で敗れた。アントニー・マルシアルが負傷欠場し、ロナウドがベンチスタートとなったなか、エリク・テン・ハーフ監督はクリスティアン・エリクセンを偽9番に起用。だが、得点は後半のロナウド投入後にオウンゴールで挙げた1点にとどまった。

 かつてストークやウェストハムに在籍し、その後中国でプレーしていたアルナウトビッチだが、昨年夏にボローニャに加入。5大リーグ復帰を遂げると、昨季のセリエAで14得点を記録している。

 だが、33歳と若くないアルナウトビッチへの関心に、識者やファンからは不満の声も上がった。英公共放送『BBC』によると、元イングランド代表のクリス・サットン氏は「狂気の沙汰」「ばかげたことだと思う」と辛らつだ。

「サポーターの目から見て、本当に間違った動きだ。ユナイテッドが狙うべき選手はほかにいくらでもいる。理解できない。絶対的にPRの失敗だ。アルナウトビッチが加わったら、テン・ハーフはかなりの重圧にさらされる」
 また、マイカー・リチャーズ氏も「ナンバーワンターゲットを獲得してから獲得するような選手」と、優先順位に疑問符をつけている。

「良い選手だが、いま発表すべきではない。裏口から滑り込んで『ああ、層を厚くしてくれるな』という感じであるべきだよ。やけくそのようで、プランがないみたいだ」

 一方、『ManchesterEveningNews』によると、ユナイテッドのレジェンドOBであるガリー・ネビル氏は、英衛星放送『Sky Sports』で「ノーコメントだ」と一蹴した。

「ユナイテッドがアルナウトビッチを狙うという以外のことなら何でも話すべきことがある。言うべきことはない。ラダメル・ファルカオ、ズラタン・イブラヒモビッチ、エディンソン・カバーニ、オディオン・イガロ。この8〜10年で見てきたことだ。パターンだよ。何度もあったことだ。もう怒ったり、騒いだりはしない。もう話したくもないくらいだ」

 厳しい意見が相次ぐなか、ユナイテッドとテン・ハーフはどう動くのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】ベンチに座るロナウドが怒りの表情で激しいジェスチャー