記者会見する国民民主党の玉木雄一郎代表(写真は国民民主党の配信動画から)

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2022年度の予算案に衆院で賛成した国民民主党に対して他の野党から「与党化」が指摘されるなか、玉木雄一郎代表は22年3月15日の定例会見で、「我々は与党じゃないので野党だと思ってますけど」と述べ、あくまで野党だとの認識を示した。「いろいろなことを言われるので戸惑っている」とも話した。

政治に詳しくない人への説明を求められると、むしろ「一般の人の方が、野党だと思ってるんじゃないですか?」。「与党化」の指摘は「長年政治に関わっている人」が持つ「ある種の固定概念」が原因だとの見方を示した。

「与党以外が野党だと思いますけどね」

国民民主は予算案に衆院で賛成したほか、国民民主が21年秋の衆院選で追加公約として主張した「トリガー条項」の凍結解除について、自民党の茂木敏充幹事長は3月15日の記者会見で、与党内で検討を進める考えを明らかにしている。これに先立つ3月9日には、自民、公明の与党と国民民主による幹事長会談が開かれ、政策協議が行われている。

こういった国民民主の与党への接近ぶりを念頭に、記者会見では

「そもそも野党とは何なのかというところを、玉木代表のお考えをお聞かせください」

という質問が出た。玉木氏は一瞬の沈黙の後に、「...何だと思います?与党以外が野党だと思いますけどね」。その上で、

「我々は与党じゃないので野党だと思ってますけど、いろいろなことを言われるので戸惑っています」

とも話した。

「政治に興味がない人とか一般の人の方が、野党だと思ってるんじゃないですか?」

「あんまり政治が詳しくない、もしくは政治に興味がない人にあえて説明するとすれば?」という追加質問には次のように応じ、政治の「玄人」以外からは野党として認識されているとの考えを示した。

「政治に興味がない人とか一般の人の方が、野党だと思ってるんじゃないですか?長年政治に関わっている人が、ある種の固定概念で『野党なんだけど与党じゃないの』という思いで書くしレッテルを貼るし語ろうとしている、というふうに、この間いろんな人の意見を聞いて、そう思いますね」

広辞苑第7版によると、「野党」は「政党政治において、現在、政権にあずかっていない政党。在野の党」で、野党の対義語としての「与党」は「政党政治において、政権を担当している政党。政府党」。与党と野党の中間を指して使われる「ゆ党」という言葉は現時点では収録されていない。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)