ミニシアターを愛し、ミニシアターに愛された若松孝二監督
 - 提供:若松プロダクション

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 故・若松孝二監督が代表を務めていた若松プロダクションが、新型コロナウイルスによって影響を受けている小規模映画館(ミニシアター)を応援する基金を設立した。鬼才・若松監督の末DVD化の作品をオンデマンド配信し、売り上げの半分を応援基金として寄付する。

 「新型コロナウイルスによって、多大な影響を受けている全国のミニシアター等を応援したい」という思いからプロジェクトが立ち上げられた。若松監督の作品12本、プロデュース作品3本、メイキング1本が配信作品として用意されている。若松プロは「ミステリーにハードボイルド、若松流ヌーヴェルヴァーグなど成人映画の枠に収まらない若松孝二の多彩な才能が垣間見える傑作選」と紹介している。

 1963年の若松監督の監督デビュー作『甘い罠』や、社会派映画を目指して作成されたが公開当時にはPTAからバッシングが寄せられた『裸の影』などがラインナップされている。メイキング映像は『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』撮影から遺作となった『千年の愉楽』撮影までの若松監督を追ったもので、2012年に若松監督の追悼イベントでテアトル新宿で一度だけ上映されたという貴重な映像だ。

 1作品1,000円でオンデマンドレンタルが可能(48時間ストリーミング)。基金の実施期間は新型コロナウイルスが終息するまでとされている。(編集部・海江田宗)